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2020年1月から最低賃金を月1万4,600コルナに引き上げ

(チェコ)

プラハ発

2019年12月16日

チェコ政府は12月9日、2020年1月1日から月額の最低賃金を現行より9.4%、金額にして1,250コルナ引き上げ、1万4,600コルナ(約7万80円、1コルナ=約4.8円)とすることを決定した。1時間当たりでは79.80コルナから87.30コルナに引き上げられる。

最低賃金の引き上げ幅に関しては、雇用者団体側は最大700コルナ、労働組合側は1,650コルナを求めていた。

ヤナ・マラーチョバー労働・社会福祉相〔チェコ社会民主党(CSSD)〕は「ワーキングプアが存在する状況は甘受できない。1万4,600コルナはチェコの貧困ラインの所得額を上回る」と述べ、この決定に満足の意を表した。

また、「今後も最低賃金引き上げていかなければ、チェコは中欧の『安価な労働力』を提供する陸の孤島となってしまう」とも述べ、引き続き引き上げを目指す意向を明らかにしている。

労働・社会福祉省のプレスリリースは周辺国の状況にも触れた。ポーランド政府は9月に2020年の月額最低賃金を350ズロチ引き上げ、2,600ズロチ(約7万4,360円、1ズルチ=約28.6円)とすることを発表している(2019年9月19日記事参照)。スロバキアでも2019年の月520ユーロから11.5%引き上げられ、580ユーロと決定した。また、労働・社会福祉省はプレスリリースの中で、最低賃金を導入しているEU22カ国の2019年のユーロ建て最低賃金を比較し、チェコが6番目に低いことを示した(図参照)。

図 EU諸国の月額最低賃金(2019年1月時点)

これに対して、チェコ商工会議所は、チェコの水準を大幅に上回る最低賃金を定めているギリシャやスペインに触れ、最低賃金を引き上げることが必ずしも国家と国民の繁栄に寄与するものではないことを示していると反論、「政府はむしろ労働生産性の向上に努めるべきだ」と主張している。

チェコ産業連盟も、最低賃金の伸びが経済の実態に即したものではないと指摘し、警鐘を鳴らしている。「最低賃金は景気、インフレを考慮した明確な計算方法に従って算出されるべきと長年主張してきた。こうした方法があれば、今回の最低賃金の引き上げ幅はわれわれが要求した700コルナだったはずだ」と、同連盟のヤン・ラファイ副会長は述べている。

(中川圭子)

(チェコ)

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