ローハニ大統領が訪日、中東の平和と安全の協力歓迎、投資呼び掛けも
(イラン)
テヘラン発
2019年12月24日
イランのローハニ大統領が12月20、21日、2000年のハタミ大統領以来19年ぶりに訪日した。安倍晋三首相と首脳会談をしたほか、日本企業や関係機関幹部らとも会合を持ち、その様子がイランのメディアでも大きく取り上げられた。
首脳会談で両国の友好な関係を強調
イラン大統領府公式ウェブサイト(12月20日付)によると、ローハニ大統領は20日の首脳会談で、イランと日本の親密な関係を強調。日本の立場に理解を示しつつ、中東地域の平和と安全の確立に向けた全ての国々の協力を歓迎すると述べた。イラン核合意(JCPOA)の履行については、米国が一方的に離脱して対イラン制裁を科したことを強く非難した。安倍首相からはJCPOA維持を支援する発言があったほか、日本がこの問題で欧州関係国とも連携を始めているとしたという。
日本の外務省ウェブサイト(12月20日付)によると、安倍首相は日本も中東地域の緊張緩和や情勢の安定化に向けた外交努力を継続すると述べるとともに、船舶の安全確保の取り組みや情報収集に向けた自衛隊の活用の検討状況について説明したもようだ。
日本企業や関係機関とも会談
ローハニ大統領は翌21日、日本企業や関係機関幹部らとも会談を実施した。大統領府ウェブサイト(12月21日付)によると、大統領はイランの置かれている状況を説明し、両国の良好な関係にも言及して、「日本政府や企業に対し、イランの門戸は開いている」と語った。日本企業への評価はイランで非常に高く、イラン人が日本の産業や企業を信頼していることに触れて、イランへの投資などを訴えた。
(中村志信)
(イラン)
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