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米USTR、フランスのデジタル課税法施行に対する報復関税案を発表

(米国)

ニューヨーク発

2019年12月03日

米国通商代表部(USTR)は12月2日、1974年通商法301条に基づき調査をしていたフランスのデジタル課税法について、不公正な貿易慣行に当たるとの報告書を公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。併せて、報復措置としてフランスからの輸入額約24億ドル相当の品目に最大100%の追加関税を課すとした。最終的な措置は、2020年1月に開催する公聴会を経て決定する見通しだ。

報告書でフランスのデジタル課税法を批判

USTRは、フランスが7月に施行したデジタル課税法に関して、7月10日に開始していた1974年通商法301条に基づく調査(2019年7月12日記事参照)の結果を結論付ける77ページに及ぶ報告書を発表した。その中でUSTRは特に、フランスがGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)のような米国のデジタル企業を差別していると指摘するとともに、過去に遡及(そきゅう)して徴税する点、利益ではなく売上高に課税する点、域外適用を行う点で国際的な税制原則と不整合だと批判している。

ロバート・ライトハイザーUSTR代表はプレスリリースで、「本日の決断は、米国企業を差別する、もしくは過度な負担を強いるデジタル課税体制に対して、米国は行動をとるという明確なメッセージを送るものだ」とした。加えて今後、フランスのみでなく、同様の制度を採用しているオーストリア、イタリア、トルコに対しても、301条の調査開始を検討していることを明らかにした。

24億ドル相当の対フランス輸入に最大100%の追加関税の可能性

USTRが発表した報復措置にかかる官報の案PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、以下のスケジュールに基づく、公聴会およびパブリックコメントでの意見を踏まえて、今後、対フランス輸入額約24億ドル相当の63品目(HTSコード10桁分類)に最大100%の追加関税を課すとしている。追加関税の対象候補となっている品目には、輸入額が多いものとして、化粧品(HTSコード4桁:3304)、スパークリングワイン(8桁:2204.10.00)、革製ハンドバッグ(4桁:4202)などが含まれる。

  • 2019年12月30日 公聴会での証言申し込みと証言の要約提出期限(注)
  • 2020年1月6日 書面でのパブリックコメント提出期限
  • 2020年1月7日 USTRの301条委員会による公聴会開催(場所:ワシントンDC)
  • 2020年1月14日 公聴会での証言に対する反証にかかるパブリックコメントの提出期限

GAFAも加盟する米情報技術産業協議会(ITI)は12月2日付のプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、「USTRによる取り組みを賞賛するとともに、その調査結果について歓迎する」としつつ、報復関税を回避させるため、米国、フランスを含む関係各国がOECDでデジタル税制に関する解決策を見いだすよう促している。

(注)パブリックコメントの提出を含めて、提出先は連邦のポータルサイトhttp://www.regulations.govのドケット番号USTR-2019-0009となっている。また、秘密情報を含む場合は、E-mailで301DST@ustr.eop.govまで提出することとなっている。

(磯部真一、藪恭兵)

(米国)

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