イングランド銀行の新総裁決定、2020年3月16日に就任予定

(英国)

ロンドン発

2019年12月24日

イングランド銀行(中央銀行)は12月20日、マーク・カーニー総裁の後任として、元副総裁のアンドリュー・ベイリー氏を選任したことを発表した。カーニー総裁は2020年3月15日付で退任し、16日に新総裁が就任する。

ベイリー氏はイングランド出身で現在60歳。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で研究員を務めた後、1985年にイングランド銀行に入行した。各職を歴任して2013年に副総裁に就任、2016年からは英国金融行為規制機構(FCA)の最高経営責任者(CEO)を務めている。ベイリー氏は総裁選任について、「EUを離脱するこのような国家の重大な局面で総裁に選ばれ、国民に仕える機会を与えられたことを光栄に思う」と述べている。

サジード・ジャビド財務相はカーニー総裁に謝意を示すとともに、ベイリー氏について、EUを離脱した後の新たな将来を作り上げるのに適任の人物だとしている。また、金融業界団体のUKファインナンスのスチーブン・ジョーンズCEOは、ベイリー氏選任を歓迎した上で、「広く尊敬を集めており、中央銀行やFCAでの経験から優秀な金融規制の専門家だ」と評し、今後難しいかじ取りを迫られる英国経済において、財政の安定と金融政策を所管する理想的な地位に就いたとしている。

(木下裕之)

(英国)

ビジネス短信 58dce211b27c34f8