ウズベキスタン最大の国有銀行を株式会社化へ

(ウズベキスタン)

タシケント発

2019年12月12日

ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は11月30日、大統領決定第4540号「国有企業『ウズベキスタン対外経済活動銀行』の株式会社への変更に関する措置について」に署名し、国内最大(注)の銀行である同行を株式会社に転換させることを決定した。

この決定により、国有企業「ウズベキスタン対外経済活動銀行」は株式会社「ウズベキスタン対外経済活動銀行」となる。資本金は11兆5,812億スム(約1,274億円、1スム=約0.011円)で、出資者(出資比率)はウズベキスタン財務省(41.51%)とウズベキスタン復興発展基金(58.49%)。債権債務関係は全て引き継がれるが、同行が保有する11の特定事業体の株式は国家資産庁に移管される。

大統領決定では、株式会社転換後の同行の役割は次のとおり。a大規模事業への積極的な融資、b.革新的金融商品の導入、c.小企業・個人事業家への銀行サービス提供、d.住民向け窓口サービスの提供、e.活動資金調達の多様化、f.貿易(輸出)ファイナンスの領域拡大、g.法人向け投資銀行業務の提供など。同行は今後、国際コンサルタントなどを招いて2020~2023年の発展戦略を策定する。また、株式公開などを通じて民間資本と金融ノウハウの導入を進める。

なお、銀行分野については、10月9日付大統領決定第4487号「銀行分野の金融持続性の向上に関する最優先措置について」をはじめ、複数の大統領決定が出ており、改革の優先分野となっている。

写真 本社ビル。タシケントのシンボル的な建物にもなっている(ジェトロ撮影)

本社ビル。タシケントのシンボル的な建物にもなっている(ジェトロ撮影)

(注)資本金、資産規模ベース。2018年末時点。

(高橋淳)

(ウズベキスタン)

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