選挙の結果を受け、内閣改造と省庁再編を実施

(ポーランド)

ワルシャワ発

2019年12月02日

第2次マテウシュ・モラビエツキ内閣が11月19日、ポーランド議会下院で承認された。今回の内閣改造は10月に行われた選挙の結果(2019年10月17日記事参照)を受けたもの。閣僚の交代だけでなく、企業・技術省や環境省の廃止、従来の環境省から森林保護などが外れ、エネルギーや温室効果ガス排出対策を重点的に担う気候省の新設、国有財産省の再設置など、省庁の再編も行われた。変更があった閣僚は表1のとおり(注)。

表1 変更となった閣僚

また信任投票に先立ち、モラビエツキ首相は、ポーランド下院で内閣信任のための所信表明演説PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を行った。

外交政策では、主にEUとの関係について触れた。EUとの交渉に関する計画について、モラビエツキ首相が述べた6点は表2を参照。

表2 EUとの交渉に関する計画

上記以外にも、EUは西バルカン諸国のEU加盟に門戸を開くべきであること、ブレクジット(英国のEU離脱)後も、EUと英国は緊密に連携するべきであること、などについても言及した。

経済政策では、ポーランドの鉄道や道路、トンネルなどのインフラ事業に数百億ズロチ(1ズロチ=約28円)単位規模の投資を行うことや、中小企業への支援などにも触れ、「外国人投資家にとって最も友好的な国の1つになる」とし、投資環境の整備に意欲を示した。

(注)スポーツ相のみ決まっていないため、モラビエツキ首相が兼任している。

(楢橋広基、ニーナ・ルッベ・ルビニスカ)

(ポーランド)

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