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ソチ五輪施設を活用し、イノベーション科学技術センター「シリウス」創設

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2019年11月19日

ロシア連邦政府は11月8日、イノベーション科学技術センター「シリウス」(以下、科学技術センター)の創設を決定した(2019年11月8日付連邦政府決定第1428号)。

科学技術センターの設立は、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムの際に、プーチン大統領が発表したもの(「コメルサント」紙8月7日)。国際空港のあるソチ市南部のアドレル地区に立地し、2014年12月にソチ五輪関連施設に創設された教育センター「シリウス」(以下、教育センター)を核とする。教育センターは芸術やスポーツ、自然科学などの分野で卓越した能力を発揮したり、技術的創造の面で成功を収めたりした才能ある子供の早期発見と育成、専門的なサポートを目的としたもので、プーチン大統領が毎年視察するなど大統領自ら注力しているプロジェクトの1つだ。

連邦政府決定では、科学技術センターの創設、同センターの機能と区域内の活動、土地区画、国有資産の同センターへの移譲を規定している。

科学技術センターの区域では、デジタル・インテリジェント製造技術、ロボットシステム、ビッグデータ加工システム、機械学習、人工知能(AI)(数学分野を含む)、生命科学(遺伝子学、免疫生物学、バイオ医療、計算バイオ科学)、教育学、認知科学分野の研究を含む学際的手法での科学技術活動の実施が計画されている。研究分野の魅力の向上、有望な科学・科学技術プロジェクトに参加する国民や法人のアクセス拡大に貢献することを目指す。

教育センターの発表(11月11日)によると、科学技術センターの総面積は150ヘクタールで、大学キャンパス、技術導入区域、リツェイ(自然科学・技術系の初等・中等学校)、幼稚園、コンサートホールなどを含む教育クラスターなどが建設される。2019年に知的財産権・技術移転センター、科学技術センターの参加者向けの共同利用センターが稼働開始しており、ライフサイエンス、AI、IT分野の最新のラボも設置される。

科学技術センターの入居者となった場合、付加価値税(VAT)、法人税、資産税などの免除や社会保険料の割引などの優遇が受けられる。適用期間は入居者ステータスを取得してから10年間。加えて、輸入する機器・材料について、特別な関税規則が適用されるほか、外国人のプロジェクト参加には特別な条件が付与されるという。

バイオ大手ビオカドやロシア語検索最大手ヤンデックス、ロシア鉄道、オンラインバンクのチンコフバンク、ロシア版フェイスブックのフコンタクチェなどが既にソチに支店・事務所を開設しており、ロシア企業が最初の入居者となる予定。化学大手シブルホールディングや連邦送電会社(ロスセチ)、メディア大手ガスプロムメディアホールディング、トラック大手カマズなど革新的技術開発と高度人材育成に関心を持つ企業も科学技術センターへの入居への関心を示しているようだ。

(齋藤寛)

(ロシア)

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