グーグルがウルグアイにデータセンター設立を計画

(ウルグアイ)

ブエノスアイレス発

2019年11月12日

10月29日付「ブスケダ」紙によると、グーグルはウルグアイの首都モンテビデオ郊外のカネロネス州にあるフリーゾーン「サイエンス・パーク」に、20ヘクタール以上に及ぶ新たなデータセンターの設立を計画している。同データセンターの設立に伴う投資額は未発表だが、関係者間の交渉は大詰めを迎えていると報じられている。

グーグルは、全世界で13カ所のデータセンターを所有している。南米ではチリに設けており(2019年7月29日記事参照)、今回の計画が実現すると、南米では2カ所目となる。ウルグアイ政府とグーグルとのデータセンター設立に向けた交渉は、2015年に発足した第2次タバレ・バスケス政権以降に始まった。2017年10月には、カロリナ・コッセ工業エネルギー鉱業相(当時)が訪米。グーグル本社も訪れ、ウルグアイのデータセンター設置に向けた協議が進展したとされている。

日本の総務省によれば、ウルグアイは中南米地域で最もインターネットが普及している国だ。例えば、2017年の中南米地域における固定ブロードバンド普及率でみると27.5%と、2位のアルゼンチン(17.8%)を大きく引き離している。また、ウルグアイの国営通信会社ANTELも積極的にインターネット環境に対するインフラ整備を進めており、2017年には今後5年以内に光ファイバー網を国内の全世帯に普及させる計画を発表している。11月5日付「メルコプレス」紙によると、ANTELが2017年に敷設完了した、ウルグアイとブラジル間の海底ケーブルの存在が、今回の交渉の後押し材料になったともされている。

(紀井寿雄)

(ウルグアイ)

ビジネス短信 df9d7686a1dcd739