ジェトロ、日本産酒類商談会をワルシャワで開催、来場者から高い評価

(ポーランド)

ワルシャワ発

2019年11月21日

ジェトロは11月13日、ポーランド・ワルシャワ市のメルキュールホテルで、「日本産酒類商談会inワルシャワ」を開催した。日本酒の蔵元や商社など7社が日本酒を中心に梅酒やリキュールなどを出展、ポーランドやウクライナの販売代理店、輸入業者などのバイヤー、レストラン関係者と試飲を交えつつ商談を行った。

商談の前には、各出展者が5分程度のプレゼンテーションを行い、自社製品の魅力をアピールした。来場者はカタログを見ながら各酒造企業の特徴あふれる商品の説明を真剣な表情で聞いており、プレゼンテーションの様子を撮影するバイヤーもいた。

写真 プレゼンテーションの様子。各社商品の魅力を十分理解してもらうためポーランド語の通訳も(ジェトロ撮影)

プレゼンテーションの様子。各社商品の魅力を十分理解してもらうためポーランド語の通訳も(ジェトロ撮影)

プレゼンテーションの後は、バイヤーが出展者のブースを自由に見て回る「回遊型」の商談会を行った。バイヤーたちはサンプルを試飲しつつ、企業と積極的に商談をして回った。

写真 商談会場の様子。参加者が出展者を自由に見て回った(ジェトロ撮影)

商談会場の様子。参加者が出展者を自由に見て回った(ジェトロ撮影)

出展者は「ポーランド人は思った以上に日本酒に興味を持っている。飲むタイミングなどを細かく聞いてくれる」「味の違いが分かるバイヤーが多い」など、参加者の高い関心に驚いていた。

一方、ポーランドやウクライナ側の参加者からは、「おいしい日本酒と出会えた」「普通の日本酒とは異なるユニークな日本酒やリキュールを試飲できてうれしかった」と、出展された酒類を高く評価していた。ポーランドでは、日本酒はいわゆる「食中酒」で、日本食を食べながら日本酒を飲むのが一般的と言われているが、「初めの1杯として、ビールやワインの代わりに提案できる酒類があった」「甘い日本酒やリキュールも出展されており、デザートと合わせて飲める商品も多く、興味深かった」など、従来の日本酒とは異なる飲み方に可能性を見いだしている参加者もいた。

写真 商談の様子。参加者は各社のユニークな酒類を試飲しつつ、真剣な表情で説明を聞いていた(ジェトロ撮影)

商談の様子。参加者は各社のユニークな酒類を試飲しつつ、真剣な表情で説明を聞いていた(ジェトロ撮影)

現在、ポーランドで日本酒をはじめ日本産酒類を扱っている店は決して多くはない。しかし、ワルシャワでは日本食レストランが数多くあり、日本産酒類の需要も拡大していく可能性がある。実際、出展者からは「日本酒はポーランドでこれから売れそうだ」など、ポーランドでの日本酒のポテンシャルに期待する声も寄せられた。

(楢橋広基)

(ポーランド)

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