国家薬品監督管理局、「化粧品検索システム」を公開
(中国)
上海発
2019年11月06日
中国国家薬品監督管理局は10月21日、SNSの微信(WeChat)の国務院公式アカウント上で利用できる「化粧品検索システム」を公開した。
このシステムには、中国製の化粧品のほか、輸入化粧品の届け出情報などを含む詳細情報が登録されている。「国産特殊用途化粧品(注1)」「輸入化粧品」「国産非特殊用途化粧品(注2)届け出情報」「輸入非特殊用途化粧品届け出情報」の4つの分類から検索が可能だ。
微信上でシステム画面を開き、該当する分類を選び、化粧品の品名を入力すると、中国語の名称と英語名称、衛生許可証登録番号と許可状況、生産国、生産工場とその住所、中国申告責任者などの情報が表示される。中国では非正規の化粧品が数多く流通しているため、特定の製品が必要な許認可を得た正規品であるか、一般消費者が簡単に判別できるよう導入されたシステムだ。
また、国家薬品監督管理局は5月に、「化粧品監督管理」というスマートフォン向けアプリも導入した。化粧品の詳細情報だけでなく、クレームや告発を受け付ける窓口情報を消費者に広く周知することを目的としている。アプリ上で製品のバーコードをスキャンすると、登録製品であれば製品情報が表示されるため、模倣品かどうかの判別にも利用できる。ただし、スキャン機能の対象品目は中国製化粧品に限られ、輸入品は対象外となっている。
中国政府は、微信やアプリなどを用いて、消費者が気軽に化粧品の真贋(しんがん)を判別できるシステムを導入し、非正規で販売される化粧品の取り締まりを強化している。
(注1)「特殊用途化粧品」:育毛用、ヘアカラー用、パーマネント用、脱毛用、バストケア用、ボディケア用、消臭用、シミ取り用、日焼け止めの9種類がある。
(注2)「非特殊用途化粧品」:特殊用途化粧品以外の化粧品。
(天野沙羅、陳貝蓓)
(中国)
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