NEXCO中日本、初の海外現地法人をマニラ首都圏に設立、インフラ需要を取り込み

(フィリピン)

マニラ発

2019年11月27日

中日本高速道路(NEXCO中日本)は11月20日、同社にとって初となる海外現地法人をマニラ首都圏マカティ市に設立したと発表した。

資本金は5,000万ペソ(約1億1,000万円、1ペソ=約2.2円)で99.9%をNEXCO中日本が出資し、12月の営業開始を目指す。道路や鉄道、水道、電力、通信、病院などを手掛ける大手財閥MVPグループ傘下のメトロ・パシフィック・トールウェイズ(MPTC)との技術協力覚書に基づくコンサルティング事業などを展開する。

MPTCとの覚書で定められている技術協力や情報交換の範囲は、(1)高速道路の橋と道路、トンネルの維持管理とアセットマネジメント、(2)橋と道路、トンネルの計画、設計、建設および大規模補修方法、(3)技術審査を含む道路や橋の構造性能を監視する科学的システムの使用、(4)交通管制とITS(高度道路交通システム)に関連する事項、(5)都市内・都市間の高速道路の建設時、非常時、災害時の交通管理、(6)官民パートナーシップ、(7)休憩施設、トラックパーキングの商業的戦略とマーケティング、ブランディング方針など多岐にわたる。

ドゥテルテ政権が進める大規模インフラ整備計画「ビルド・ビルド・ビルド」は、2022年までに8兆ペソの予算をインフラに投じる計画で、高速道路や鉄道、空港、港湾といった交通インフラはその基幹を成す。国家経済開発庁(NEDA)の資料によると、7月末時点で政府が中核プロジェクトとしていた75のプロジェクトのうち、高速道路関連は4つある。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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