第2回輸入博、米ハイテク企業などが中国市場を依然重要視

(中国)

上海発

2019年11月13日

上海で開催された第2回「中国国際輸入博覧会」(CIIE)(会期:11月5~10日)では、米国政府としては前回同様に国家館への出展はなく、高官の派遣も見送った。一方、CIIE組織委員会が11月2日に行った記者会見によると、米国の出展企業数は前回比18%増の192社、出展面積は4万7,500平方メートルとなり、面積は出展国・地域の中で最大となった。

前回出展したグーグルの出展はなかったが、エクソンモービル、フォード、ゼネラルモーターズ、ゼネラル・エレクトリック、マイクロソフト、ボーイング、デル、デュポンなど世界500強企業に名を連ねる米国企業に加え、フェイスブック、半導体企業のクアルコム、米国大豆輸出協会が出展した。

11月6日にはCIIE関連イベントとして、「2019スマートテクノロジーと産業国際協力フォーラム」(以下、フォーラム)が開催された。フォーラムで米中貿易全国委員会のマシュー・マグリス副会長は、米中間で貿易摩擦が生じているが、米国のハイテク企業にとって中国は依然として重要な市場だと述べた。

2019年に同委員会が会員企業を対象に行った調査によると、回答した米国企業のうち97%が中国市場から利益を得ており、46%の回答企業にとって中国事業の利益率が事業全体の利益率よりも高いという結果だった。また、87%の米国企業が中国事業を中国以外に移転しておらず、その予定もないと回答した。さらに、83%が過去1年間に対中投資を減少または停止していないと回答した。米国企業が依然として中国を最重要市場の1つとして認識していることが分かる。

2020年の第3回CIIEの出展受け付けは8月に開始された。地元メディアの報道によると、既に110社を超える企業から申し込みがあり、11月6日には出展企業(21社)と展示会主催団体(9社)による第3回CIIEへの参加を表明する署名も行われた。出展企業には米国企業のデル、フォード、ジョンソン・エンド・ジョンソンも含まれており、次回CIIEに向けた米国企業の意気込みがうかがわれる(「中国新聞網」11月7日)。

写真 マイクロソフトブースの様子(ジェトロ撮影)

マイクロソフトブースの様子(ジェトロ撮影)

写真 フェイスブックブースの様子(ジェトロ撮影)

フェイスブックブースの様子(ジェトロ撮影)

写真 米国大豆輸出協会ブースの様子(ジェトロ撮影)

米国大豆輸出協会ブースの様子(ジェトロ撮影)

(侯恩東)

(中国)

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