ヒルトン・タシケント、2019年内に営業開始へ

(ウズベキスタン)

タシケント発

2019年11月26日

ウズベキスタンの首都タシケント市中心部で行われている都市再開発事業「タシケント・シティ」。その目玉の1つがヒルトン・タシケントの建設だ。ウズベキスタンでの世界的な高級ホテルチェーンの稼働は、2016年10月に営業を開始したハイアット・リージェンシー・タシケントに次ぎ2つ目となる。開業を目前に控えたヒルトン・タシケントのマルコ・フィエン総支配人に話を聞いた(11月20日)。

(問)ヒルトン・タシケントの開業日はいつか。

(答)具体的な日程を挙げることはできないが、2019年内を予定している。現在は配電関係や細部の確認など最終的な段階に入っている。スタッフへの教育も並行して行っている。

(問)ヒルトン・タシケントの特徴は。

(答)ホテルの総客室数は258部屋。内訳はスタンダートルーム154部屋、ツインルームが46部屋、リュクスルームが50部屋、プレジデント・スイートが8部屋だ。このプレジデント・スイートがホテルの特徴を表している。独立国家共同体(CIS)、上海協力機構の首脳会合や各種国際会議などで国家元首クラスが宿泊する客室を想定しており、同行者、警護、ハウスキーピングなど関係者の動線も考慮した部屋の作りとなっている。英国のデザイナーによる設計で、各部屋は細部にもこだわり、家具や設備は国外から輸入している。ゲストにはホテルの滞在を楽しんでほしい。

(問)ウズベキスタンの人材への評価について。

(答)ウズベキスタンは文化的にトルコに近く、ホスピタリティー(おもてなし)の文化がある。ウズベキスタンでのホテルビジネスの歴史は浅く、他の国で普及している一般的なホテルでのサービスの提供の仕方に慣れていない部分はある。しかし、若い人材はやる気があり、おもてなしの気持ちが根本にあることから、すぐに学習するだろう。その点は全く楽観視している。

(問)今後の目標、ベンチマークについて。

(答)2020年は最低稼働率50%を予定している。ホテルは新しいタシケント市の中心「タシケント・シティ」内にあり、市役所や公官庁が周辺にある。ウズベキスタンのビジネスは伸びており、顧客層の割合はビジネス客70%、観光客30%と想定している。客室には個別のアイロンやPCモニターとして利用できるテレビを設置するなど、ビジネス客を意識した作りになっている。

(問)前職の勤務地はトルコだが、今回タシケント勤務を打診された時の気持ちは。

(答)ヒルトン・タシケントの打診を受けた時は正直驚いた。しかし、ウズベキスタンの経済が開かれ、貿易や投資が活発化していることを以前から聞いていたので、またとない機会と思って話を受けた。ヒルトン・タシケントを地図に残る(長く続く)ホテルにしたい。

写真 ヒルトン・タシケントのマルコ・フィエン総支配人。ドイツ出身。ホテル業界一筋36年、ロシア、トルコなどで勤務(ジェトロ撮影)

ヒルトン・タシケントのマルコ・フィエン総支配人。ドイツ出身。ホテル業界一筋36年、ロシア、トルコなどで勤務(ジェトロ撮影)

写真 ツインルーム。クローゼットも2人用に分かれるなど配慮されている(ジェトロ撮影)

ツインルーム。クローゼットも2人用に分かれるなど配慮されている(ジェトロ撮影)

写真 「プレジデント」スイート(ジェトロ撮影)

「プレジデント」スイート(ジェトロ撮影)

写真 バンケットホール(ジェトロ撮影)

バンケットホール(ジェトロ撮影)

写真 21階のレストランからはタシケント・シティの夜景が広がる(ジェトロ撮影)

21階のレストランからはタシケント・シティの夜景が広がる(ジェトロ撮影)

(高橋淳)

(ウズベキスタン)

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