広州市で日中高齢者産業博覧会とシンポジウム開催

(中国)

広州発

2019年11月22日

広東省広州市で10月31日~11月2日、「第6回中国国際シルバー産業博覧会」(以下、博覧会)が開催された。華南地域で最大規模のシルバー産業総合見本市で、2万2,000平方メートルの会場に、3日間で延べ3万8,745人が来場。中国企業のほか、日本や米国、ドイツ、オーストラリア、英国、フランス、オランダ、ニュージーランドなど10カ国・地域から計302社が出展した。

日系企業の出展は26社、前年から10社増加

ジェトロは博覧会にジャパンパビリオンを設置し、中国への進出・市場開拓を図る日本の介護サービス事業者や福祉用具メーカーなど26社の出展支援を行った。日系企業の出展は前年の16社から10社増加。FUJIが移動補助ロボット、田村(中国)企業管理が高齢者向け監視センサーを出展した。ジャパンパビリオンでは3日間で801件の商談が行われ、成約件数は111件(見込みを含む)、成約額は約6億5,000万円(同)に上った。

写真 第6回中国国際シルバー産業博覧会のジャパンブース(ジェトロ撮影)

第6回中国国際シルバー産業博覧会のジャパンブース(ジェトロ撮影)

日中(広州)ヘルスケア産業シンポジウムも併催

博覧会初日の10月31日には、広州市民政局や関係団体の協力の下、「日中ヘルスケア産業の実務経験および人材育成協力」をテーマとして、「日中(広州)ヘルスケア産業シンポジウム」を初めて開催した。日中のヘルスケア企業5社が登壇し、事業展開の状況や日中連携の今後について講演した。シンポジウムに際して「国際介護人材プラットフォーム」の立ち上げ式も実施した。このプラットフォームは国内外の学校や企業で構成しており、ヘルスケア分野におけるリソースの統合、介護人材の育成と交流の促進を目指している。

写真 シンポジウムの様子(ジェトロ撮影)

シンポジウムの様子(ジェトロ撮影)

写真 国際介護人材プラットフォーム立ち上げ式(ジェトロ撮影)

国際介護人材プラットフォーム立ち上げ式(ジェトロ撮影)

一般的に、総人口に占める65歳以上の割合が7%以上で「高齢化社会」、14%以上で「高齢社会」と呼ばれるが、公安部門の統計によると、2017年における広東省の60歳以上の戸籍人口(注)は1,367万人と、省全体の戸籍人口に占める割合は14.7%に達した。華南地域の高齢化が加速する中、ジェトロでは日系企業のビジネスチャンスを創出するべく、こうした取り組みを推進していく。

(注)広東省の戸籍を持つ人口。

(金光、郭冬梅)

(中国)

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