電動キックボードの走行を規制する政令を施行

(フランス)

パリ発

2019年11月05日

フランス政府は10月25日、電動キックボードなど電動パーソナルモビリティ機器の走行規制に関する政令外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公布した。電動キックボードを運転できるのは12歳以上で、2人乗りは禁止する。歩道での走行は禁止で、市街地では自転車専用レーンに限られるが、専用レーンがない場合は時速50キロ以内に制限されている車道に限り走行を認める。電動キックボードの最高時速が25キロ以下に制限されている必要があり、2020年7月1日以降はライトやブレーキなどの装備も義務付けられる。

同政令は、各市町村長に対し、走行可能区域について地域の実情に合った適用除外措置を設ける権限を付与しており、時速80キロ以内に制限されている車道における走行を例外的に認可することも可能とするが、その場合はヘルメットの着用を義務付ける。

歩道の走行は135ユーロの罰金、2人乗りなどは35ユーロの罰金としている。また、最高時速が25キロを超える電動キックボードで走行すると、1,500ユーロの罰金となる。

同政令は10月26日から施行されたが、前述の電動キックボードの装備に関する条項については2020年7月1日を適用開始日とする。

なお、パリ市では、電動キックボードのシェアリングサービスの普及に伴う、事故の多発や無秩序な駐車が問題となったため、国の規制に先立ち、パリ市独自の対策外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますとして7月から既に規定の駐車スペース以外の駐車を禁止し、最高時速度を20キロ、混雑している箇所では時速8キロに制限している。

(奥山直子)

(フランス)

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