ユーラシア特許庁(EAPO)工業意匠保護適用国が6カ国に拡大

(ロシア、CIS)

モスクワ発

2019年10月18日

2019年9月9日に調印された「ユーラシア特許条約に付属する工業意匠保護に関する議定書(以下、議定書)」(2019年9月10日記事参照)の加盟国が6カ国に拡大した。ユーラシア特許庁(EAPO)幹部が、ジェトロのインタビュー(10月15日)に対して答えた。

議定書は、9月9日のEAPO創設(およびユーラシア特許条約)25周年記念式典に合わせ、カザフスタン、キルギス、アゼルバイジャン、アルメニアの4カ国が署名して成立した。ロシアは議定書自体に対する支持は表明したものの、技術的理由により署名を見送った。他方、EAPOのアンドレイ・セクレトフ国際協力局長によると、ロシア代表団は本国からの指示を受け、上記4カ国とは異なるタイミングで議定書に署名したという。

また、タジキスタンも10月1日、議定書に署名した。これにより、議定書署名国は6カ国に拡大した。

EAPOのサウレ・トゥレブレソワ長官は「EAPOでの出願により、特許その他の知的財産権保護は加盟国全域で効力を発揮する。各国で個別に取得するよりも、合理的で費用負担も軽減できる」として、CIS地域で活動する、またこれら地域に製品や技術を輸出する日本企業に対し、EAPOを活用した知的材保護対策の有用性を訴えた。

(梅津哲也)

(ロシア、CIS)

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