フィリピン発スタートアップPayMongo、シリコンバレー投資家らからシード資金調達

(フィリピン)

マニラ発

2019年10月09日

フィリピン発のスタートアップで、主に企業向けのオンライン決済サービスを提供するペイモンゴ(PayMongo)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、PayPal創業者によって米国シリコンバレーに設立されたベンチャーキャピタル「ファンダーズ・ファンド(Founders Fund)」や、ドイツ拠点のインキュベーター「ロケット・インターネット(Rocket Internet)」の創業者が設立したファンド「グローバル・ファウンダーズ・キャピタル(Global Founders Capital)」などから、シード資金270億ドルを調達したと発表した。調達したシード資金は、製品開発、雇用、事業買収、戦略的M&Aなどに利用される。

PayMongoはフィリピン出身でマサチューセッツ工科大学卒のフランシス・プラザ氏や、弁護士のエドウィン・ラサーダ氏などが2019年6月に創業した。6月にサービスを開始して以降、同社のサービスを利用した決済額は毎週17%増のペースで拡大しており、サービス利用企業は既に1,000社を超える。同社CEO(最高経営責任者)のフランシス・プラザ氏は「まずはフィリピン国内で集中的にビジネスを拡大し、最大手の地位を確立した後に、他のASEAN諸国への展開を行う」とする。

プラザCEOはまた、フィリピン中央銀行(BSP)が現在1%程度のキャッシュレス決済の比率を20%まで高めることを目標に掲げており、2018年時点で50億ドル程度であるフィリピンの電子商取引市場は2025年には210億ドルに拡大するとした上で、「フィリピンの電子商取引で多く利用されている、フェイスブック、インスタグラム、ヴァイバー、ワッツアップといったアプリケーションを利用して商売をする企業向けの(キャッシュレス)決済サービスをさらに展開していく」とした。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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