「トランプ大統領は罷免されるべき」との回答が4割超に、米モンマス大学世論調査

(米国)

米州課

2019年10月07日

ニュージャージー州のモンマス大学は10月1日、ドナルド・トランプ米大統領などに関する世論調査結果を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(注1)。今回の世論調査の実施期間中の9月24日に、民主党のペロシ下院議長が、トランプ大統領の弾劾に向けた調査開始を表明したが、調査結果では4割以上がトランプ氏の罷免を支持する結果となった。

同調査で、「トランプ大統領は弾劾され、大統領職を罷免されるべきだと思うか」と質問したところ、「罷免されるべきだ」は44%、「罷免されるべきではない」は52%だった。ウクライナ疑惑(注2)により、8月の前回調査と比べ、罷免への支持は11ポイント上昇し、不支持は7ポイント低下した。支持政党別にみると、民主党支持者の77%が弾劾を支持したのに対し、共和党支持者は9%と、対照的な結果となった。疑惑の対象となっている電話会談の記録が公開された後にもかかわらず、共和党支持者の約3割が、疑惑の会話がなかったかもしれないと回答したことについて、モンマス大学世論調査研究所のパトリック・マレイ部長は「世論の中で、党派対立が顕著に働いていることの1つの例と思われる」と分析した。トランプ大統領の仕事ぶりについての問いに対しては、「認めない」が53%で、「認める」の41%を上回った。

同大学の調査で、民主党予備選挙で候補者の誰を支持するかという問いに対しては、エリザベス・ウォレン氏が8月の前回調査から支持率を6ポイント上げ、28%で1位を維持した(表参照)。ジョー・バイデン氏は25%の支持を獲得するも2位だった。前回、ウォレン氏と同率で首位だったバーニー・サンダース氏は、前回から5ポイント減の15%で3位だった。カマラ・ハリス氏は5月調査以降、支持率が低下傾向にあり、今回は5%で、ピート・ブッティジェッジ氏と同率の4位となった。

各候補者の詳細は、2019年10月7日記事参照

表 民主党候補者の支持率

(注1)調査の実施時期は9月23~29日、対象者は全米の成人1,161人、うち民主党支持者434人。

(注2)トランプ氏には、ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領との9月の電話会談の際、ウクライナ支援への見返りに、ウクライナのガス会社の幹部を務めていたバイデン氏の息子に関する調査を要請した、との疑惑が生じている。

(甲斐野裕之)

(米国)

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