中央銀行、9月末の総外貨準備高が861億ドルと発表

(フィリピン)

マニラ発

2019年10月24日

フィリピン中央銀行(BSP)は10月7日、9月末時点の総外貨準備高(GIR)は、国全体の輸入額の7.5カ月分、短期対外債務の5.42倍に相当する861億6,330万ドルになったと発表した。8月末時点から0.15%(1億3,230万ドル)増、前年同月からは15%(112億2,450万ドル)増で、ここ数年で最も高い水準となった。

9月末時点のGIRの内訳は、海外投資(外貨建て債券)が734億4,010万ドル(構成比:85.2%)、金準備が80億1,590万ドル(9.3%)、外国為替が29億7,760万ドル(3.5%)、IMF特別引出権(SDR)が11億6,840万ドル(1.4%)、IMF準備ポジションが5億6,140万ドル(0.7%)だった。

GIRからBSPの短期債務を引いた純外貨準備高(NIR)は、9月末時点で856億190万ドルとなり、8月末から微増(190万ドル増)した。

BSPのベンジャミン・ディオクノ総裁は、GIRが輸入額の7.5カ月分、短期対外債務の5.42倍と十分な流動性を保っており、通貨ペソの安定性や財務的な信用性が担保されているとコメントした。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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