ソフトバンクグループ、EC仮想店舗インテグレーターに出資

(ブラジル)

サンパウロ発

2019年10月28日

ソフトバンクグループが主導するコンソーシアムは、ブラジルのマーケットプレイス・インテグレーターのスタートアップ企業オリスト(Olist)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに対して、1億9,000万レアル(約51億3,000万円、1レアル=約27円)を投資する。オリストが明らかにしたと、10月23日付けのブラジル各紙が伝えた。

オリストは2015年にブラジル南部パラナ州クリチバ市で設立された。主にブラジル国内の小規模小売実店舗に対して、大規模なECマーケット内の仮想店舗で製品を販売するソリューションを提供している。これまで国内約7,000の小売店舗に対して、国内大手ECサイトのメルカドリブレ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますAmericanas.com外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますSubmarino外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますAmazon外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますviavarejo外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますなどで仮想店舗を構築した。オリストは、今回の出資受け入れを通じて向こう2年間で取扱店舗数を現在の14倍強の10万店舗に拡大することを目指している。

オリストのダウビ社長は、パラナ連邦大学経営学部在学中に19歳で同社を設立した。同社が所在するクリチバ市には、消費者に多様な決済手段を提供し、ECサイトの決済を仲介するスタートアップ企業EBANX外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますや、業務管理プラットフォームを提供するスタートアップ企業ピペファイ(Pipefy外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)がある。

ダウビ社長は、ソフトバンクグループが中南米のスタートアップへの投資をリードする中で今回の投資ラウンドで30ファンド以上と話し合っている、としている。

ソフトバンクグループは2019年3月には20億ドルを拠出して出資を募り、ブラジルやアルゼンチンなどの南米やメキシコの企業に投資する50億ドル規模の「ソフトバンク・イノベーションファンド」を設立したと発表。今回の出資はブラジルで9社目となる。うち、非上場の評価額が10億ドル以上のいわゆるユニコーン企業になったのは、ジムパス(Gympass外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、フィットネス分野)、ロッジ(Loggi外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、アプリを使った配送業者)、キントアンダール外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(オンライン不動産賃貸仲介業者)などがある。

(大久保敦)

(ブラジル)

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