ボルソナーロ大統領、中国人訪問ビザ免除を発表

(ブラジル、中国)

サンパウロ発

2019年10月28日

ブラジルのボルソナーロ大統領は10月24日、訪問先の北京で、ブラジル政府が中国国籍所有者に対する訪問ビザを免除することを明らかにした。観光やビジネス振興が目的で、法的な手続きを整えて免除措置を実行に移すとした。この措置は片務的で、ブラジル国籍所有者に対する中国訪問ビザが併せて撤廃されるものではないことも明らかにした。大統領は次にインド国籍所有者に対しても訪問ビザを撤廃する意向も示している。

ブラジルは6月17日からオーストラリアやカナダ、米国、日本の国籍所有者の訪問ビザを免除している。90日以内の観光、商用、通過(トランジット)、芸術・スポーツなど各種イベントへの参加を目的とした訪問者に適用され、滞在を延長する場合は、最寄りの連邦警察で延長手続きを行うことで90日間の延長が可能。ただし、滞在合計日数は過去12カ月間に180日を超えない範囲となる。

エンブラツール(ブラジル観光機関)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、ブラジルには毎年6万人の中国人が観光やビジネスで訪問している。今回の措置はブラジルへの外国人観光客の誘致を促進する上で非常に重要との見解を示している。その理由として、年間約1億4,100万人の中国人が海外旅行をしており、これは世界で最も多く、さらに、2030年までに年間3億人以上が推定されるためとしている。

(大久保敦)

(ブラジル、中国)

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