遼寧省の最低賃金、11月1日から1,810元に引き上げ

(中国)

大連発

2019年10月25日

中国遼寧省政府は、11月1日から同省の最低賃金を改定し、1類地区は月額1,810元(約2万7,150円、1元=約15円)、時給18.3元へ引き上げると発表した(注)。月額の引き上げ率は11.7%で、前回(2018年1月)の改定と比べ5.8ポイント上昇した。東北3省のうち、遼寧省を除いた吉林省と黒龍江省では、直近の改定となる2017年10月以降、最低賃金は改定されていない(添付資料表1参照)。

2019年1~9月の間に遼寧省のほか、上海市や北京市、河北省、重慶市、陝西省、貴州省、湖南省の最低賃金が改定された。最も高いのは上海市の月額2,480元で、上海市を含む7省・直轄市で最低賃金が2,000元以上となっている(添付資料表2参照)。今回の改定を踏まえた遼寧省の月額最低賃金は、上海市、北京市、広東省深セン市などの沿海部の都市と比べて低く、重慶市、陝西省などの中西部に近い水準だ。

(注)遼寧省人力資源・社会保障庁は9月4日付で「遼寧省最低賃金基準に関する通知」を公布した。通知に基づき、瀋陽市や大連市でも最低賃金が月額1,620元から1,810元に改定されるとみられるが、遼寧省の通達を踏まえた両市の通達は10月18日時点で公布されていない。

(李穎)

(中国)

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