第2四半期の国内貿易額が18%減少

(フィリピン)

マニラ発

2019年09月25日

フィリピン統計庁(PSA)は9月16日、2019年第2四半期(4~6月)の国内貿易額が1,775億398万ペソ(約3,728億円、1ペソ=約2.1円)となり、前年同期比で17.9%減少したと発表した(添付資料参照)。うち、海路分は1,772億9,104万ペソ(前年同期比17.9%減)、空路分は2億1,294万ペソ(13.4%減)、となった。第2四半期の経済成長率が5.5%と、前年同期の6.2%から0.7ポイント減少したことと、2019年の国家予算の成立が3カ月半ほど遅れた点などが響いたと考えられる。

品目別にみると、機械・輸送用機器が前年同期比13.4%減の644億2,024万ペソだった。前述の国家予算の成立の遅れや、5月の中間選挙期間中の公共事業の停止が影響したとみられる。食料品・生きている動物が20.7%減の389億6,566万ペソ、原料別製品が前年同期比40.7%減の184億7,788万ペソ、鉱物燃料・潤滑油・同関連物質が17.0%減の140億2,963万ペソと、国内貿易額が高い品目は軒並み減少した。

地域別にみると、国内貿易額が最も高いマニラ首都圏が前年同期比25.2%減の444億7,405万ペソとなった。2018年から問題となっているマニラ港の混雑問題が影響し、マニラ首都圏の貿易額が減少したと考えられる。そのほか、東ビサヤ地方が0.6%増の306億5,409万ペソ、西ビサヤ地方が0.5%増の292億1,851万ペソ、中部ビサヤ地方が41.8%減の198億6,186万ペソだった。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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