ジェトロ、ワイン市場参入に向け、日本産酒類の商談会開催

(ルーマニア)

ブカレスト発

2019年09月30日

ジェトロは9月17日、ルーマニアのブカレストで、日本産酒類の商談会を在ルーマニア日本大使館の協力の下、日本酒造組合中央会と開催した。この商談会は、ベルギーとルクセンブルク、チェコ、ルーマニアの欧州4カ国巡る一環として行われた。日本側から8社10人、ルーマニア側はアルコールディストリビューター、ソムリエ、バー関係者、メディアなど35社41人が参加し、ジェトロがブカレストで開催した日本産酒類の商談会としては過去最大規模となった。

商談会は、日本酒造組合中央会の井内博美シニアマネジャーを講師とする日本酒のフードペアリング(注)セミナーと、商談の2つのパートで構成した。前半のセミナーでは、「ワイン市場への参入」をコンセプトに、ワイングラスに注いだ日本酒をチーズや生ハムなどと一緒に味わってもらい、代表的な和食のイメージを払拭(ふっしょく)する斬新なペアリングがルーマニアのバイヤーを引きつけた。後半の商談では、22件の成約(見込みを含む)があり、参加した日本企業からは、「2年前に参加したときと比べ、バイヤーの関心度や日本酒への理解度が相当高くなっているように感じた。日本酒以外の日本産ウイスキーやジンに対してもバイヤーは関心を示しており、ルーマニアへの輸出ビジネスへの期待度が高まった」といった声が聞かれた。

写真 商談風景(ジェトロ撮影)

商談風景(ジェトロ撮影)

一方で、ルーマニアへの日本酒の輸出や販売では、輸送工程における温度管理の徹底の難しさなどの課題があり、これらへの対策が今後の輸出拡大で必要不可欠となる。

商談会後には駐ルーマニア日本大使公邸で、ルーマニアの政財界の要人向けの日本酒レセプションも開催され、約60人が参加した。シュテファン・ラドゥ・オプレア・ビジネス環境・貿易・起業家精神相も参加するなど、政財界の高い関心がうかがえた。

(注)相性の良い食品を探し、おいしい組み合わせを見つける方法。

(森あゆみ)

(ルーマニア)

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