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ブレグジットの英国民投票後、オランダに100社が拠点開設、300社超企業が関心

(オランダ)

アムステルダム発

2019年09月10日

オランダ経済・気候政策省企業誘致局(NFIA)は8月26日、2016年6月に行われた英国のEU離脱(ブレグジット)を問う国民投票以降、ブレグジットの影響を受けるとする企業約100社がオランダに拠点を開設、また、325社がオランダに関心を持っており、今後さらに増加する見込みだと発表した。

既にオランダで活動を行っている約100社は、金融やIT、広告、ライフサイエンス、ヘルス分野などの企業で、EU域内で活動するための金融ライセンス、放送権などの差し迫った問題があり、オランダに拠点を開設した。

主な事例としては、米国の情報サービスのブルームバーグが2019年1月に、米国の金融サービスのマーケットアクセス(MarketAxess)が2月に、オランダ当局から多角的取引業務(MTF)の認可を取得、英国の船舶保険のUK P&Iがロッテルダムに事務所を設置し、3月にオランダ当局から保険業務の認可を取得、米国の保険格付けのAMベスト(AMBest)が3月にロンドンに次ぐ欧州での第2の事務所をアムステルダムに開設したことなどが挙げられる。米国の情報通信のディスカバリーは1月に有料テレビ放送事業の欧州統括機能をオランダに置き、事業実施のライセンスをEUに申請すると発表、日本の農林中央金庫も1月にオランダに現地法人を設立すると発表、8月には設立認可を取得した。

NFIAでは、各国企業はEU市場へのアクセス確保という観点から企業戦略の再構築を進めており、オランダは充実したロジスティック施設、英語話者の多さ、整備されたデジタル・インフラなど優れた環境を提供し、これら企業の欧州市場での継続的なビジネスを担保することができる、としている。

NFIAのユルン・ネイランド局長は「オランダは、ブレグジットの影響を受けた企業にとって魅力的な国だが、企業が注目しているのはオランダだけではなく、フランスやアイルランド、ドイツ、ベルギーなどとも競合している。今後、英国の合意なきEU離脱の可能性が高まると、より多くの企業から問い合わせがあると見込まれる。オランダにとってブレグジットは依然として悪いニュースだが、今後数年でより多くの企業がオランダを選択することになるだろう」と話している。

また、NFIA投資環境担当のハンス・カイパース部長は、日本企業はオランダに関心を寄せる325社のうち約10%で、業種はエレクトロニクス、ライフサイエンス、金融関連など多岐にわたるが、特徴は金融・持ち株、地域統括、物流・流通などの機能を検討している点にあるという。税制、人材・労務、法務、オフィス・住宅、学校などの投資環境全般にわたる問い合わせが多いとのことだ。同部長は、小規模企業は英国からの移転があるかもしれないが、大手企業はEUでの事業の必要性により、そのための拠点を新設することになるだろう、としている。欧州での新規事業では、よく言われるように、英国は以前ほど競争力がなくなっているとみている。

(高橋由篤)

(オランダ)

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