ロシア産牛乳、中国に初めて輸出

(ロシア、中国)

モスクワ発

2019年09月19日

ロシア極東投資誘致・輸出促進庁のレオニド・ペトゥホフ長官は東方経済フォーラムの場で、中国向けに初めてロシア産の牛乳〔全乳(注1)〕5トンが輸出されたことを発表した。ハバロフスク地方のペレヤスラフスキー牛乳工場がトラックでポルタフカ(沿海地方)~東寧(黒龍江省)の国境地点を通じて輸出した(同社発表9月4日、ハバロフスク地方政府発表9月5日)。

同社は将来的に中国に1カ月当たり20~100トンの牛乳を輸出する計画を持っている。フルーツやシリアル入りのケフィール(注2)の輸出も検討しており、中国向けレシピを開発中だ。セルゲイ・プロコフィエフ社長は「これまで数カ月にわたりロシアの乳製品メーカーが中国市場に参入しているが、アイスクリーム、発酵乳製品、冷凍牛乳、デザート製品だった。牛乳の輸出は初めてとなる」と述べた。社長によると、低温で品質や味を維持したまま、工場から出荷して36時間以内に中国に届けることができるという。

東方経済フォーラムではこのほか、沿海地方政府や極東投資誘致・輸出促進庁、極東発展公社、大手投資会社AFKシステマの子会社「ステップXマロコ」、黒龍江省政府、中鼎牧業、蒙牛乳業などが沿海地方で酪農施設を建設する合意書を締結した。5万頭の乳牛を飼育し、年間50万トンの牛乳を生産する計画。製品はロシア極東で販売されるほか、中国にも輸出される(極東投資誘致・輸出促進庁発表9月5日)。

(注1)搾ったままの未加工の牛乳。

(注2)発酵した乳飲料。

(タギール・フジヤトフ)

(ロシア、中国)

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