9月30日の開港に向け、北京大興国際空港への交通網整備が進む

(中国)

北京発

2019年09月03日

北京市中心部の天安門から南に約46キロ離れた場所に位置する「北京大興国際空港(以下、大興国際空港)」は、9月30日の開港に向け着々と準備が進んでいる。

大興国際空港に直結する「5縦2横」交通網の整備も進展している。「5縦2横」とは、同空港を中心とする交通ネットワークで、縦横で交わる4本の高速道路と3本の軌道交通を指す。

(1)京開高速(北京区間)、(2)京台高速(北京区間)、(3)大興国際空港高速、(4)空港北線高速の4本の高速道路は既に開通している。3本の軌道交通のうち、(1)地下鉄新空港線、(2)京雄高速鉄道(北京西駅~大興国際空港)は9月30日の空港開港と同時に開通予定となっている。地下鉄新空港線は最高時速160キロで、地下鉄10号線の草橋駅から大興国際空港に19分で着くとされる(「人民網」6月24日)。このように交通ネットワークの整備により、大興国際空港へのアクセスの利便性向上が期待される(注、表参照)。

また、既存の北京首都国際空港から通州経由で大興国際空港に至る都市間鉄道連絡線の第1期(河北廊坊東~大興国際空港)は2017年3月に建設が開始され、2022年末に完工予定となっている(「人民網」6月24日)。

表 大興国際空港への主なアクセス方法

中国民用航空局によると、大興国際空港の年間利用者数は2021年に延べ4,500万人、2025年に延べ7,200万人に達するとされる。同空港の開港が近年の航空需要急増に伴う空港の混雑や航空機の遅延などの問題の緩和に寄与することが期待される。

(注)所要時間、運賃の情報は今後変更される可能性があるため、実際に利用する際は最新の情報を確認した方が良い。

(張敏)

(中国)

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