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労働社会保障省、女性の就労を制限する職種を削減

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2019年08月21日

ロシアで女性の労働が制限される職種リストが8月14日に公表された(2019年7月18日付労働社会保障省規程第512n号)。この規程は、女性の就労に当たって危険や危害が伴う職種・作業を定めたもので、化学、鉄鋼、非鉄金属、無線工学・電子、航空機製造・修理、造船・船舶修理、製紙・セルロース、段ボール製造、セメント生産、断熱材製造、印刷、繊維・軽工業、食品加工、鉄道輸送、地下作業、鉱山作業、金属加工、石材加工、井戸掘削、石油ガス採掘などの産業・作業における100職種・作業内容が掲げられている。規程は2021年1月1日に発効する予定だ。

ロシア主要経済紙「コメルサント」(8月15日)によると、今回は456職種を制限している2000年制定の規程を刷新するもので、トラック運転手、電車運転手、自動車の錠修理師、農業トラクター運転手、さらに、切り株除去、板金、建物・構造物解体、鉄筋工、大工、アスファルトコンクリート作業員、掘削作業員、レンガ職人、屋根職人、ターマック作業車運転手(注)、ブルドーザー運転手、アスファルト舗装作業員など建設作業に関わる職種が女性にも開放された。

他方、消防士、潜水士、荷役人のほか、毒物関連作業、危険作業、重労働などは引き続き制限されている。連邦法「労働条件の特別評価」(2013年12月28日付第426-FZ号)と連邦法「国民の衛生疫学福祉」(1999年3月30日付第52-FZ号)では、女性就労を制限する基準について、化学物資が存在したり、女性のリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖健康)に害があったりする労働環境を挙げている。

労働者の権利保護活動を行う非営利自治機関「社会・労働法センター」のユリヤ・オストロフスカヤ副所長は、女性の就労が禁止されている職種は多くの国で存在するが、「旧ソ連諸国では広範に制限が課されている」と指摘。今回の規程改正は、2011年のILOによる勧告、2017年の国連の経済的、社会的および文化的権利委員会からの勧告に従ったもので、女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する国連条約の要件を満たしたと11月1日が提出期限の国連宛ての報告書に記載するため、と同副所長は述べている(「コメルサント」紙7月12日)。

(注)ターマックとは、骨材にタールをしみ込ませて固めた舗装や舗装路面のこと。

(齋藤寛)

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