政府が初の「ベトナム企業白書2019」を発行

(ベトナム)

ハノイ発

2019年08月01日

ベトナム計画投資省は7月22日、同省と統計総局のウェブサイトで「ベトナム企業白書2019外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。ベトナム企業の動向についてまとめた初めての白書で、今回の2019年版には2016~2018年の情報データが収録されている。

同白書の発行の理由について、グエン・チー・ズン計画投資相は「2016~2018年は企業の成長が著しい期間だった。国際経済参入に当たり、企業情報(動向)を公開していくことに意義がある」と説明した。また、これら情報を体系化・透明化することは政府の政策決定やマクロ経済管理に貢献する、と強調した。

2019年版白書の内容は、(1)企業発展の背景(国内外の情勢など)、(2)企業発展概況(売り上げ、労働力などの概況)、(3)企業発展策、(4)企業発展の評価指標(全国と地方省の企業活動に係る統計データ)の4部で構成されており、統計総局の企業データベース、計画投資省の国家企業登録データベース、税務総局の税務データベースなどの情報源を基に編集されている。同白書は2020年以降も毎年発行される予定だ。

企業数はホーチミン市が最多、次いでハノイ市、ビンズオン省

2019年版白書によると、ベトナム全国の企業数は2018年末時点で71万4,755社だった。業種別では、サービス業が最多で47万5,842社、鉱工業・建設業が22万8,147社、農林水産業が1万766社となった。省・市別では、ホーチミン市が最多で22万8,267社(31.9%)、ハノイ市が14万3,119社(20.0%)、ビンズオン省が2万7,566社(3.9%)と続き、上位10省・市で全国の企業数の7割を占めている(図参照)。

図 企業数の上位10省・市が占める割合(2018年12月31日時点)

政府は2020年までに100万社到達を目標に掲げており、最近3年間で新規企業数は毎年10万社以上(2016年:11万100社、2017年:12万6,859社、2018年:13万1,275社)増加している。

(グエン・ラン)

(ベトナム)

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