サイバーポート、香港初のeスポーツ施設をオープン

(香港)

香港発

2019年08月30日

香港でスタートアップやテクノロジー関連企業を支援する「サイバーポート」(注)に、香港初となるeスポーツ施設が7月16日にオープンした。

eスポーツ施設は、サイバーポートのモール「Arcade」内の4,000平方フィート(約370平方メートル)のスペースに、総工費5,000万香港ドル(約6億7,500万円、1香港ドル=約13.5円)をかけて建設された。幅9.6メートル、高さ5.4メートルの大型4Kモニターが設置され、最大収容人数は500人の規模を誇る(「明報」7月10日)。

この施設には、香港特別行政区政府(以下、香港政府)が2018/2019年度(2018年4月~2019年3月)の財政予算案に計上したeスポーツ発展促進のための予算(1億香港ドル)が投じられた。香港政府はこのほか、eスポーツ競技大会・イベントの開催やインターンへの資金援助を目的とした「eスポーツ産業促進スキーム」「eスポーツ・インターンシップ・スキーム」にも当該予算を投じるなど、eスポーツの普及に力を入れている。

施設のオープニングイベント「デジタル・エンターテインメント・リーダーシップ・フォーラム」に出席した香港政府創新・科技局の楊偉雄(ニコラス・ヤン)局長は「このeスポーツ施設は、香港の代表的な『eスポーツ・デジタルエンターテインメント・センター』に成長するだろう。今後、プレーヤーやゲーム開発者のみならず、デジタルマーケティングやライブストリーミングのIT専門家も、eスポーツの分野で活躍することを期待する」と語り、香港における同業界の発展に期待感を示した(「香港政府網」2019年7月16日)。

(注)サイバーポートは、香港政府が2003年に建設し、フィンテック、ビッグデータ、スマートシティー、eスポーツ、IoT(モノのインターネット)分野のスタートアップ支援を行っている。660社の入居企業のうち、501社がスタートアップ(2019年1月時点)。

(カン・カレン)

(香港)

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