スタートアップへの投資、上半期は760万ドル

(ペルー)

リマ発

2019年08月22日

ペルー・シードキャピタル・アントレプレナー協会(PECAP)が8月14日に発表した2019年上半期の投資報告書(注)によると、国内スタートアップへの投資総額は前年同期比30%増の760万ドルに達した。投資件数も2018年上半期は11件だったが、2019年上半期は30件となった。投資額の46%が国内からで、前年同期は96%だったため、国内からの投資の割合が下がった。これについて、PECAPのアライン・エリーアス会長は「年度当初に外国からの大型の投資案件があったからだ。今後、国内からの投資の比率は高まる見通しだ」と語った(「ヘスティオン」紙8月14日)。なお、2019年末の投資総額は1,200万ドルとみられている。

また、同報告書によると、2019年上半期の投資の63%はスタートアップの初期段階の投資(約10万~150万ドル)に関わる、いわゆるエンジェル投資家と呼ばれる個人投資家によるものだった。エリーアス会長によると、2016年から2018年までの3年間のスタートアップによる投資需要は9,200万ドルに上ったものの、そのうち7,000万ドル分は、国内からの投資を受けられなかった。2019年から2022年にかけては、2億3,700万ドルの投資需要が見込まれるが、1億4,500万ドルは外国の投資家に頼らざるを得ないという。外国投資家とのネットワーキングが多くの国内スタートアップの課題だともエリーアス会長は指摘している。

(注)報告書は、ペルー国内企業への投資、かつ、PECAPに報告のあった投資案件のみを対象としている。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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