NTTデータ、イタリアでのビジネスに注力

(イタリア)

ミラノ発

2019年08月01日

NTTデータがイタリアでのビジネスを拡大させている。同社は現在、イタリア国内の8都市に拠点(注)を構えており、2019年5月には、前年に引き続き、2019年度も各拠点で計1,000人を雇用することを発表している。NTTデータ・イタリアが7月22日付のツイッターで投稿した同19日付のASKANEWS通信社による同社への取材報道によると、イタリア、特に南部には創造性に富んだ優秀な若者が多いとして、同社はイノベーションの観点から期待を寄せており、テクノロジー、データ解析・管理など、IT分野に秀でた若者の採用活動を進めるとしている。そのほか、大学やスタートアップ企業とも有機的に連携を取りながら、収益性の向上を目指すとしている。

イタリア南部に着目

NTTデータは、拠点のある8都市の中でも、特に南部のナポリ(カンパニア州)とコゼンツァ(カラブリア州)に今後、注力するとしている。従来、イタリア南部は競争力の高い産業に乏しく、経済成長の停滞が指摘されてきた地域ではあるが、例えばコゼンツァが位置するカラブリア州では、1970年代後半から情報通信技術(ICT)の研究・開発の取り組みが行われてきた。同州では地元カラブリア大学が中心となって、研究者、技術者、行政官も巻き込みながら、コンピュータ分析や遠隔教育関連のコンソーシアムが立ち上げられてきた経緯もあり、ICT分野に強みがある。

スタートアップ企業の支援も視野に

NTTデータは、スタートアップ企業の支援も今回のビジネス拡大の一要素として挙げている。NTTデータ・イタリアが持つ顧客ネットワークを創業間もない企業に活用してもらうほか、スタートアップ企業に対する投資も視野に入れている。

(注)ミラノ、トリノ、ローマ、トレビーゾ、ジェノバ、ピサ、ナポリ、コゼンツァの8カ所。

(山崎杏奈)

(イタリア)

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