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薄型免震装置を博物館に設置、日本の防災・減災技術に商機

(ルーマニア)

ブカレスト発

2019年08月14日

アイディールブレーン(本社:東京)は7月23日、ルーマニアの首都ブカレストのアンティパ国立自然史博物館にある、巨大なマンモス象の骨格標本の下に、同社の免震装置「ミューソレーター」を設置したことを発表するとともに、博物館内で同装置のデモンストレーション実験を行った。

同社のミューソレーターは、厚さ約3ミリの世界一薄いシート型の免震装置だ。免震装置自体は、日本ではベアリング型など厚みのある製品が一般的だが、厚さ約3ミリという薄さは同社のみが持つ技術だという。同装置はステンレスのセルシートと特殊樹脂コーティング鋼板の滑走プレートの2枚からなる。震度5以上の地震の揺れが発生した場合、床に敷かれたセルシートと、その上に重ねた滑走プレートの間で滑り、下面のセルシートのみがスライドする仕組みだ。これにより、上面の滑走プレートの上に置かれた標本自体に、地震の揺れが直接伝わることを防ぎ、倒壊や落下のリスクを低減することができる。今回の博物館内の設置工期はわずか1日と、短時間で容易に設置できることも強みの1つだ。

博物館でのデモンストレーションには、同社の佐藤孝典社長が日本から参加した。佐藤氏は「欧州ではルーマニアが初の設置となる。ミューソレーターの薄さが重要で、想定外の大地震で免震装置からスピンアウトしても落差が約1.5ミリなので標本自体が破損する恐れがない。日本ではITサーバールームや倉庫、博物館など1,000以上の施設で導入されている」と話す。

ルーマニアは、約30年から40年の周期で大地震が発生する地震国だ。前回は1977年に発生しており、ブカレストでもビルが倒壊して多数の死傷者を出した。一方、現在に至るまで、国としての地震対策は十分とはいえない。日本企業の高度な防災・減災技術に、大きな商機がある。

写真 免振装置「ミューソレーター」が底面に設置された骨格標本(アイディールブレーンの許可を得てジェトロ撮影)

免振装置「ミューソレーター」が底面に設置された骨格標本(アイディールブレーンの許可を得てジェトロ撮影)

(山本千菜美)

(ルーマニア)

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