湖北省、関西企業向け投資誘致イベントを開催

(中国)

武漢発

2019年08月13日

「日本関西地区『対話湖北』交流イベント」が8月1日、湖北省武漢市の東湖賓館で開催された。関西地区から湖北省への投資誘致を目的にしたイベントで、約70社の日本企業が訪中団を結成して参加。投資誘致セミナーや投資プロジェクトの調印式が行われたほか、分科会としてマッチング商談会、武漢市進出日系企業の視察などがあった。

開会式では、湖北省人民政府の王暁東省長や趙海山副省長、李天然・駐大阪総領事らが祝辞を述べた。また、訪中団を代表して、日本維新の会の今井豊副代表や、日中経済貿易センターとパナソニックの会長を務める長榮周作氏らが講演を行った。

写真 日本関西地区「対話湖北」の様子(ジェトロ撮影)

日本関西地区「対話湖北」の様子(ジェトロ撮影)

湖北省政府は日本企業の投資誘致を積極化

王暁東省長は開会のあいさつで、「湖北省は、域内総生産(GRP)が全国平均を上回るペースで成長を続けており、市場としてのポテンシャルも高い」と述べ、参加した日本企業に投資を呼び掛けた。また、「中国にとって日本は重要な隣国だ。両国が新しい関係を迎えた今日、『湖北省と関西地区』といった地域間の交流を推進していく」とも語り、日本企業との協力強化に期待を示した。このほか、武漢市や襄陽市、宜昌市、十堰市など湖北省主要都市の市長らがそれぞれの投資環境について講演し、PRを行った。

プロジェクト調印式では、日本企業による自動車部品や医療機器、交通運輸、光電材料、金融など10項目の投資プロジェクトが調印され、投資総額は71億7,500億元(約1,076億円、1元=約15円)となった。

併催されたマッチング商談会には、合わせて約130社の日本企業と中国企業が出展し、活発な商談が行われた。出展したタイヨーアクリス(本社:京都府)管理部の富岡一十見総監は「当社は金型設計やプレス加工を行っている。商談会では多くの企業から当社の技術力の高さを評価してもらい、30社の中国企業と商談を行うことができた。イベント全体を通じて、現地政府から日本企業の投資誘致に対する積極性が感じられた」とコメントした。

写真 多くの来場者でにぎわう商談ブース(ジェトロ撮影)

多くの来場者でにぎわう商談ブース(ジェトロ撮影)

湖北省政府は好調な経済を背景に、日本企業の投資誘致を積極的に行っており、9月には趙海山副省長が大阪を訪問して投資誘致セミナーを開催する予定だ。

(片小田廣大)

(中国)

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