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リー首相、独立記念集会演説で退職年齢、65歳への段階的引き上げ発表

(シンガポール)

シンガポール発

2019年08月22日

シンガポールのリー・シェンロン首相は8月18日、独立記念集会の演説(ナショナルデー・ラリー)で、人口の高齢化を受け、退職年齢を現行の62歳から、2022年に63歳、2030年までに65歳に引き上げると発表した。また、再雇用の年齢の上限を現行の67歳から、2022年に68歳、2030年までに70歳へと引き上げる。さらに、同国の社会保障制度の柱である中央積立基金(CPF)について、55歳以上の高齢者の拠出率を2021年から2030年にかけて段階的に引き上げる。

保健省が2019年6月に発表したレポートによると、同国の平均寿命は84.8歳と日本を上回り、世界一の長寿国となった。人材省は2018年5月、高齢の労働者の雇用確保を検討する政労使の検討委員会を設置し、同委員会はその後、退職・再雇用年齢とCPFの拠出率の引き上げからなる提言を提出していた。リー首相は今回、これら提言を政府が全て受け入れると発表した。同首相によると、ヘン・スイキャット財務相が2020年度の予算案で、退職・再雇用年齢、CPFの拠出率の引き上げに伴う企業負担を軽減するための支援パッケージを発表する予定だ。

学費支援や地球温暖化に向けた長期対策も発表

ナショナルデー・ラリーは毎年、独立記念日(8月9日)の約2週間後に行われる、同国の政策方針演説に相当する重要な演説。今回の演説は、高齢者への支援のほか、学齢前の児童から大学生までの学費補助の強化、地球温暖化に向けた長期的な取り組みと、同国南部広域ウオーターフロントの開発が主な柱となった。

リー首相は、地球温暖化に伴う海面上昇の影響について、国土の約3割が海面から5メートル以下で、赤道直下にあることから、最も打撃を受ける可能性を指摘した。同首相はこの海面上昇の長期的対策として、同国南部都心部から東部チャンギまでの沖合の島々の埋め立てなどを検討していることを明らかにした。同首相は、これら長期対策のコストとして、向こう100年で1,000億シンガポール・ドル(約7兆7,000億円、Sドル、1Sドル=約77円)以上かかるとの見通しを示した。リー首相の演説のポイントは添付資料のとおり。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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