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AfCFTAは各国連携が不可欠、発効の見方

(ケニア)

ナイロビ発

2019年07月10日

アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)設立協定が5月30日に発効した。東アフリカ共同体(EAC)をリードしてきたケニアは地域統合に積極的で、他国に先駆け2018年3月にAfCFTA設立協定を批准した。今回は、ケニアのビジネス活動を法的に支援する法律事務所アンジャルワラ&カーナ(A&K)のカリム・アンジャルワラ代表弁護士に、AfCFTA発効が企業活動に与える影響について聞いた。

写真 アンジャルワラ&カーナ(A&K)のカリム・アンジャルワラ代表弁護士(同社提供)

アンジャルワラ&カーナ(A&K)のカリム・アンジャルワラ代表弁護士(同社提供)

AfCFTAはアフリカ市場統合への大きな一歩だ。運用開始となれば、アフリカにより広域な市場が成立する。企業は原材料や中間財を手ごろな価格で調達できる。また、地域横断的なインフラ開発が容易になり、バリューチェーンも構築しやすくなる。基準や許認可の相互認証により、法令順守も容易になる。

ケニアのアフリカ域内輸出額は輸入額を上回っているため、ケニアに拠点を持つ企業は自由貿易圏内に有利な立場で入っていくことができ、域内輸出は拡大するだろう。また、ケニアには整備された産業インフラがあるため、将来的に製造業の域内中心地となる潜在力もある。農業分野への投資と取引拡大が進めば、食品加工業が促進され、産業横断的な連携も見込める。また、同国の「ビジョン2030」が目指すインフラ強化も、域内貿易促進を実現するためのインフラ需要により、一層加速するものと考えられる。

AfCFTAの運用には各国政府のコミットメントが重要だ。加盟国間の協力なしには、利益が公平に分配され持続可能な経済発展につながることはない。アフリカにおける規制と関税は、長年にわたり大陸内貿易の障壁だった。通関、競争法政策、知的財産権などは解決すべき課題だ。ケニアも例外ではなく、対策を打たないと、貿易の技術的障壁(TBT)に直面し続けるだろう。また、AfCFTA導入後は短期的に、関税収入の減少、中小零細企業への影響、インフラ投資の増額などの課題が生じるため、適切に対処していく必要がある。そのほかにも、トレードファイナンス不足、遅れているインフラ開発、既存の地域経済共同体(RECs)との整合性などの課題もあり、その対応について検討する必要もある。

このように、各国が長年の課題から学び、互いに協力していかない限り、AfCFTAが描く目標を達成するには厳しい状況が続くだろう。

(久保唯香)

(ケニア)

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