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政権発足から8カ月、イラクで主要閣僚の3ポスト決定

(イラク)

ドバイ発

2019年07月02日

イラク国民議会で6月24日、空席のままとなっていた4つの閣僚ポストのうち、3つのポストが議決された。結果は次のとおり。

  • 内務相(シーア派ポスト):ヤーシン・アル=ヤシリー〔Yassin al-Yassiri、ビナー(建設)ブロック〕
  • 防衛相(スンニ派ポスト):ナジャフ・アル=シャマリ(Najah al-Shammari、世俗派ワタニーヤ連合)
  • 法務相(クルド人ポスト):ファルーク・アミン・オスマン〔Farouq Amin Othman、クルディスタン愛国同盟(PUK)推薦の独立系議員〕

アブドルマフディ政権が発足した2018年10月25日から、約8カ月を経ての選出となった。残る1つの教育相ポストは女性候補が諮られたものの、議決にはいたらず、近く再投票が図られる見通しとなっている。イラクでは各宗派・民族ごとにポストが別々に割り当てられているが、シーア派内で「ビナー(建設)ブロック」と「イスラーハ(改革)ブロック」、クルド人でもクルディスタン民主党(KDP)とクルディスタン愛国同盟(PUK)などで派閥間の利害が対立。それぞれが候補を1本化できなかったことが、遅れの主な要因となった。

他方で、クルディスタン地域政府(KRG)では、大統領ポストにネチルバン・バルザーニ元KRG首相が就任した。同ポストは、2017年9月に行われたクルディスタン地域の独立を問う住民投票と、その後の政治混乱によって当時のマスード・バルザーニ大統領が引責辞任して以降、約1年8カ月にわたって空席だった。ネチルバン新大統領はマスード前大統領のおいであるほか、後任のKRG首相にネチルバン氏のいとこであるマスルール・バルザーニ氏が就任。ちなみに、マスード前大統領は現在でもKDP党首の座を維持しており、KRGにおけるバルザーニ家の権力地盤は盤石となっている。

主要ポストの顔が出そろったことで、経済復興の本格化に向けたイラク政治体制の整備が1つ進んだといえるだろう。一方で、イラクと関係の深いイランと、米国との関係緊迫化に伴い、外部情勢の不透明感が増しているほか、早期の生活改善を要求するデモが発生するなど、内政面での課題も山積している。

(田辺直紀、オマール・アル=シャマリ)

(イラク)

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