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大統領、電力・エネルギー分野での改革継続を指示

(ウズベキスタン)

タシケント発

2019年07月16日

ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は7月5日、開催した会議で関係省庁に対し天然ガス・電力料金の引き上げ(適正化)を指示した。同国では、世界銀行やアジア開発銀行(ADB)など国際機関の支援を受けながら、電力セクターの大規模な構造改革が進められている。

ミルジヨエフ大統領は会議で、「天然ガス・電力供給分野の基盤底上げのためには、輸送網の改修と省エネ技術の導入、費用の適正化(削減)が必要」と発言し、「料金体系の最適化なしに同分野での収支状況の改善と(投資)資金の活発な呼び込み達成は不可能」と指摘。電力料金の引き上げを継続する意向を表明した。ウズベキスタンでは通常、年1回11月ごろに天然ガス・液化天然ガス(LPG)・電力料金が10%程度引き上げられる。2019年は6月1日に一般用電気料金を12%値上げする予定だったが、「(同分野の)企業にとって採算性がある料金体系を再検討する」として直前に延期された(2019年5月31日付閣僚会議決定第452号)。SNS上では、9月1日(共和国独立記念日)以降に電気料金が18~20%値上げされるとの見方もされている。

ウズベキスタンでは現在、大規模な電力セクターの改革が進んでいる。ウズベキスタン政府は2018年7月12日付閣僚会議決定第534号で、電力分野の発展と投資誘致を目的に世界銀行、アジア開発銀行と協力することを決定。2019年3月27日にはミルジヨエフ大統領が、大統領決定第4249号「ウズベキスタン共和国の電力分野の再編と将来的発展戦略について」に署名。世界銀行の提案に基づいて、同国の電力分野を独占していたウズベクエネルゴを発電、送電、分配電の3つの事業体に分社化し、株式は国家資産管理庁が保有する形態に移行した。このほか、同大統領決定ではa.ERP(基幹情報処理システム)、SCADA(系統監視制御システム)などを利用したデジタル化、b.2030年までの電力分野での大規模投資・発電発展計画の作成、c.電力分野での指標・基準(施設建設に関連するものを含む)の導入、d.エンジニアリング会社「ウズエネルゴインジニアリング」の創設、e.政府基金から外国金融機関(援助機関を含む)の資金への切り替えなど、広範な改革を指示している。

外国投資を含む民間資本を活用して、産業の構造改革を進めるには、ソ連時代から伝統的に低く抑えられたガス・電力料金を値上げし、費用と利益に基づく料金体系による市場原理の導入が必要とされる(注)。改革に伴う国民の「痛み」に備えるべく、ミルジヨエフ大統領は7月5日の会議で、同じく最低賃金の引き上げと、値上げに関する国民への事前の十分な情報提供を行うよう指示している。

(注)2019年4月13日付閣僚会議決定第309号において、電力料金体系の算出方法が変更され、事業者には操業・資本コストと利益(10~20%)を含めることが可能とされている。

(高橋淳)

(ウズベキスタン)

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