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最大5社に、仮想銀行ライセンスを交付へ

(シンガポール)

シンガポール発

2019年07月02日

シンガポール通貨金融庁(MAS、中央銀行に相当)は6月28日、店舗を持たないインターネット上の仮想銀行(デジタル・バンク)のライセンスを、最大5社に交付すると発表した。この5社のうち、2社に対し、個人の預金を預かり、包括的な金融サービスを提供できる「デジタル・フルバンク・ライセンス」を交付。残り3社については、法人向けの「ホールセール・バンク・ライセンス」を交付する。MASはライセンスの申請を8月から受け付ける。

同国の既存の地場銀行は2000年以降、インターネット銀行の規制の枠組みの下、仮想銀行の設立が認められている。今回新たに交付予定のライセンスは、実店舗を持たないインターネット専業の銀行の参入を促すものだ。発表によると、個人向けのデジタル・フルバンク・ライセンスの交付条件として、シンガポールを本社とする企業で、外資の場合には、地場企業と合弁会社を設立し、シンガポール国民が最大の株主となる必要がある。

また、同ライセンスは2段階で交付される。当初1~2年は限定的なライセンス(限定デジタル・フルバンク・ライセンス)で、預かることができる銀行預金を1人当たり最大7万5,000シンガポール・ドル(約600万円、Sドル、1Sドル=約80円)と上限が課され、提供できるサービスを制限する一方、交付の条件となる申請企業の払込資本を1,500万Sドルと設定。その後、審査の上、認められて「フルバンク」へと昇格すれば、預金額の上限が撤廃され、全ての金融サービスの提供が認められる。ただ、フルバンクになれば、払込資本額は15億Sドルへと引き上げられる(注)。

また、ホールセール・バンクについては、外資にもライセンスを交付する。払込資本額は1億Sドル以上で、そのほか、既存のホールセール・バンクと同じ資本額と流動性のルールが適用される。

グラブやシンガポール・テレコムなど、ライセンス申請を検討

仮想銀行ライセンスについては、東南アジア最大の配車サービスのスタートアップ、グラブ傘下のグラブ・ファイナンシャル・グループや、ゲーム配信などのレーザー、シンガポール・テレコムが申請に向け、検討していることを明らかにしている(「ストレーツ・タイムズ」紙6月29日)。香港は既に、8社に対して仮想銀行のライセンスを発行しており、MASの今回の発表は香港に追随する動きとみられている。

(注)MASが交付するデジタル・フルバンクとホールセール・バンクの交付条件は、同庁ウェブサイトの報道発表の添付資料参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

(本田智津絵)

(シンガポール)

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