広東省で中国初の中古車輸出開始、年内に9,000台輸出を見込む

(中国)

広州発

2019年07月24日

広東省で中国初の中古車輸出が7月17日に開始された。台数は9台、輸出額は110万元(約1,760万円、1元=約16円)で、広州市内の南沙港からカンボジア向けに出荷された(「南方日報」7月18日)。

輸出した広東好車控股は今後、第1陣として合計300台、250万ドル相当の輸出を予定、既にナイジェリアやカンボジア、ミャンマー、ロシアなどから6,000台を受注しており、アフリカ、東南アジア、ロシア、中央アジア、中東、南米を主な市場とみている(「中国網」7月12日)。広東省商務庁によると、2019年に広東省全体で9,000台、5,000万ドル相当の輸出が見込まれるという(「南方日報」7月18日)。

規制緩和により中古車輸出が可能に

中古車の輸出については、中国政府が4月に「条件の成熟した地区の中古車輸出業務展開支援に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」により、広東省を含む国内10カ所で中古車輸出業務を正式に許可する通知を出した(注)。

これを受けて、広東省政府は5月に「企業の中古車輸出業務展開申請に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表し、広州市と深セン市の企業に対して中古車輸出業務を開放するとし、申請のための具体的な条件を発表した。

中古車の輸出統計は現時点ではないものの、自動車の輸出については、2018年は104万700台に達している(2019年3月26日記事参照)。主要輸出先はイラン、メキシコ、チリ、米国、エクアドルなどとなっている。今後、中古車の輸出規模は600億元規模になるとの見方もある(「太平洋汽車網」6月9日)。

(注)通知の付属文書に国内10カ所の詳細が記されている。

(河野円洋)

(中国)

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