ドンドンドンキ、香港1号店がオープン

(香港)

香港発

2019年07月18日

総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」などを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(以下、PPIH)グループ傘下のパン・パシフィック・リテールマネジメント(香港)は7月12日、アジアで3カ国目の出店となる新業態の「Don Don Donki(ドンドンドンキ)」香港1号店を随一の繁華街の尖沙咀にオープンした。今後、若いファミリー層が多く住む荃湾西に香港2号店をオープンする見込みだ。

香港法人の竹内三善社長はジェトロの取材に対して、「PPIHグループの海外展開戦略の一環として、シンガポール(2017年12月開業)、タイ(2019年2月開業)に次いで、香港に進出した」「香港人や中国本土からの観光客に、日本の農産品や食品を手頃な価格で味わってもらいたい」と語った。竹内社長によると、香港店は日本の「ドン・キホーテ」と異なり、スーパーマーケットに近い品ぞろえとしたという。化粧品や電化製品、雑貨など食品以外の商品は、日本で香港人に人気だった商品を中心に絞り込み販売している。また、生鮮食品、果物、総菜など食品・農産品の割合は全体の7割程度とした。

写真 開業当日の午後4時時点の様子(ジェトロ撮影)

開業当日の午後4時時点の様子(ジェトロ撮影)

開業初日の午後4時ごろには、2、3時間待ちの長蛇の列ができ、店内は大盛況となった。果物コーナーが最も人気で、山梨県産の桃〔1パック2個入り79香港ドル(約1,106円、1香港ドル=約14円)〕やシャインマスカット(1房150香港ドル)、リンゴ(1個15香港ドル)などが販売され、1箱(1.5キロ)150香港ドルの日本産の桃は早々に完売となった。精肉・野菜コーナーには、北海道産の豚バラ肉(100グラム25香港ドル)や宮崎県産の尾崎牛(約5枚296香港ドル)、日本産のエリンギ(1房10香港ドル)、シメジ(1房12香港ドル)、鮮魚コーナーには、海外で人気の高いサーモンや日本で人気のマグロが並んだ。竹内社長は「日本各地の生産者と連携し、物価高騰に直面している香港人にとってリーズナブルで手に取ってもらいやすい価格を設定した」と胸を張った。

総菜コーナーでは、焼きそばや和牛すき焼き弁当など、店内のキッチンで手作りされた食べ物が販売されている。また、菓子などの商品が充実した「北海道土産コーナー」も設けられている。レジアウトには、シンガポールでも大人気の焼き芋(鹿児島産)やオリジナルのミルクシェイクが販売されている。

写真 店内の値札とポップ(ジェトロ撮影)

店内の値札とポップ(ジェトロ撮影)

店内には、日本語と広東語で書かれたカラフルな手描きの値札やポップが掲げられ、さながら日本の「ドン・キホーテ」のような雰囲気だった。

(カン・カレン)

(香港)

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