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ロシア・イタリア首脳会談開催、保護主義の動きに懸念

(ロシア、イタリア)

欧州ロシアCIS課

2019年07月09日

ロシアのプーチン大統領は7月4日、2015年6月以来4年ぶりにイタリアを公式訪問。ジュゼッペ・コンテ首相との首脳会談を行った。2国間の経済関係のほか、国際情勢(中東情勢、国連改革、米ロ間の中距離核ミサイル全廃条約問題、ウクライナ情勢など)や、世界的に拡大する保護主義の動きなどについても議論が交わされた。

会談後の共同記者会見で、両首脳は経済関係の強化についての発言に多くの時間を割いた。コンテ首相は、ロシアが欧州域外で5番目に巨大な輸出先であり、500に上るイタリア企業が活動しているとし、ロシアはイタリアにとって引き続き重要な市場だと強調した。

また、ロシア直接投資基金(RDIF)とトリノに本社を持つ投資銀行CDP(Cassa Depositi e Prestiti)による、3年間で3億ユーロ規模の共同投資枠組み設立に関する協力覚書を締結したことに触れ、「ロシア市場でのビジネス展開を考えるイタリア企業にとって新たな可能性を開くものだ」との見方を示した。

プーチン大統領はコンテ首相の発言を受け、イタリアとの貿易が回復傾向にあることに満足の意を表した。その一方で、2013年には両国の貿易額は2018年の2倍の540億ドルに上っていたとし、両国間の貿易は拡大の余地が大きいとの考えを示した。イタリアの対ロ投資に関しては、ヤマルLNG(2018年12月12日記事参照)、アルクティクLNG2(2018年12月26日記事参照)などのエネルギー資源開発、ロシア北西のレニングラード州でのアンモニア工場建設などの事例を列挙した。

さらに、毎年7月にロシア中部の工業都市エカテリンブルクで開催されるイノプロム(2018年7月19日記事参照)の2020年のパートナーカントリーはイタリアになることも明らかにした。高度技術分野での2023年までの2国間協力プログラムが策定され、具体的には、両国の研究機関の間で遺伝学を含む医療関連分野での協力が進められる。

米中貿易紛争、世界的に拡大する保護主義の動きに対して、プーチン大統領は米中間で合意に達することを切望するとし、合意できない場合には世界経済に大きな悪影響を及ぼすと強い懸念を示した。その上で、政治的意図による貿易投資の制限、経済制裁、一方的な関税引き上げなどの措置は撤廃すべきと述べた。

(梅津哲也)

(ロシア、イタリア)

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