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マンサニージョ港の拡張計画を発表、クユトラン・ラグーンに新港を建設

(メキシコ)

メキシコ発

2019年07月18日

メキシコ通信運輸省(SCT)は7月11日、国内最大の商業港のマンサニージョ港の拡張計画を発表した。現在の港の南に位置するクユトラン・ラグーンに、官民合わせて235億ペソ(約1,339億5,000万円、1ペソ=約5.7円)を投じて新港を建設する。新港には、年間175万TEU(20フィートコンテナ換算単位)の取り扱い能力を持つ新コンテナターミナルに加え、穀物や鉱産物のバルク貨物、炭化水素燃料を取り扱うターミナルの合計4つのターミナルを建設する計画だ。

ラグーンの一部にはマングローブの生育場所があるため、自然環境に配慮した開発が必要となる。政府はSCT、港湾商船調整局(CGPyMM)、マンサニージョ港管理公社(API)が連携して環境保全に細心の注意を払い、連邦環境保護検察庁(PROFEPA)と協力して影響緩和策の導入や四半期ごとの状況観察、日常的な現場査察などを実施する。また、現港の北に位置する「サギのラグーン(Laguna de las Garzas)」を自然保護区に指定することで、野鳥の生息地域を確保する計画も視野に入れる。

深刻な混雑状態に悩まされる

マンサニージョ港は国内最大、中南米でも3位の取扱量を誇るコンテナ港で、2018年の年間コンテナ取り扱い実績は300万TEUを超える。2019年1~5月も取扱量が前年同期比4.8%増加している。メキシコの主要港で比較すると、ベラクルス港と並んで敷地面積が狭く、貨物取り扱い能力が限界に近づいている(表参照)。なお、ベラクルス港は北部に既存の港の2倍以上の敷地面積の新港を建設中で、2019年中には運営開始の予定。

表 メキシコの4大商業港のデータ比較(2019年7月15日時点)

メキシコ日本商工会議所の税務通関委員会が2018年9~10月に実施した通関分野に関するアンケートによると、全回答の35%に相当する41件がマンサニージョ港における通関の問題を指摘している。その大半が、港湾の混雑に起因する輸入通関の遅れを問題視するものだ。

日本からの輸入で最も多く利用されるマンサニージョ港の拡張に対する進出日系企業の期待は大きいが、現政権下では、アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領が重視する社会政策や石油公社(PEMEX)や電力庁(CFE)の投資、マヤ観光鉄道や新製油所建設プロジェクトに優先的に予算が配分されているため、その他の分野の公共投資は進んでいない。実際に、2019年1~5月の連邦政府の運輸分野の実物投資額は前年同期比49.3%減と半減している。経済成長が低迷し、歳入が不足する現政権下で、新港のプロジェクトが実現するかどうかは不透明な状況だ。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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