日本の在留資格「特定技能」に係る協力覚書に署名

(インドネシア、日本)

ジャカルタ発

2019年06月27日

インドネシアの首都ジャカルタにおいて6月25日、石井正文駐インドネシア大使とムハンマド・ハニフ・ダキリ労働相との間で、日本の在留資格「特定技能」を有する外国人に係る制度の、適正な運用のための基本的枠組みに関する協力覚書の署名式が行われた。

この協力覚書は、両国が特定技能外国人の円滑かつ適正な送り出し・受け入れの確保(特に、悪質な仲介業者の排除)および特定技能外国人の日本での就労における問題の解決などのための、情報連携および協議の基本的枠組みを定めているとされる。

在留資格「特定技能」は、日本の中小・小規模事業者をはじめとした深刻化する人手不足に対応するため、特定産業に属する一定の専門性・技能を有し、即戦力となる外国人を受け入れていく制度として、2019年4月に創設された。生産性向上や国内人材の確保のための取り組みを行っても、なお人材を確保することが困難な状況にある素形材分野、介護分野、建設分野など14分野において、インドネシアを含む9カ国から5年間で最大34万5,000人の受け入れを見込んでいる。

インドネシア政府は、働き手が豊富なインドネシアが日本の人手不足に貢献できるとする。また、当該制度を通じてさらなる知見と経験を日本で身に付けた技能者が、帰国後にインドネシアの技術力強化などに資するとして、在留資格「特定技能」に対して大きな期待を有している。

(吉田尋紀)

(インドネシア、日本)

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