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スマートシティーがテーマのハッカソン、ロシアで初開催

(ロシア、フランス、フィンランド)

モスクワ発

2019年06月19日

ロシア政府は、2024年までの内政目標の達成に向けた国家プロジェクトの枠組みの中で、デジタル技術を活用した都市機能の効率化や高度化を図るスマートシティー(注1)の実現に取り組んでいる。ロシアの新興アクセラレーターのエバーシティー(Evercity)は建設・住宅公共サービス省と開発金融機関VEB.RFなどの支援の下、5月31日から6月2日にかけてモスクワで、効率的かつ持続可能な都市開発のためのハッカソン(注2)「スマート・サステナブル・シティー・ハッカソン」を開催した。

主催者によると、スマートシティーをテーマとしたハッカソンの開催はロシアで初めて。会期前にオンライン上で行われた選考を勝ち抜いた12チーム(注3)が参加し、48時間以内に与えられた課題に対するソリューション開発に取り組み、最終日にピッチコンテストを行った。各課題の優勝者には賞金10万ルーブル(約17万円、1ルーブル=約1.7円)とVEB.RF幹部との面談機会が与えられた。ピッチコンテストには、企業や地方行政関係者らが聴衆として参加した。

写真 ソリューション開発作業風景(エバーシティー提供)

ソリューション開発作業風景(エバーシティー提供)

主催者側から提示された課題は3つ(表参照)。ロシアの政府機関に加え、欧州企業も課題提案機関として参加した。フィンランド電力最大手フォータムと、ロシアの電力流通効率化に取り組む非営利協会マーケットカウンシルが提示する「再生可能エネルギーのためのグリーン電力証書(注4)」では、ブロックチェーン技術を活用したグリーン電力証書の発行・流通プラットフォームの構築が求められ、証書の偽装防止に重点を置いたチームが優勝した。フォータムのアナトリー・トルヒン市場分析センター長は「各チームが短時間で非常に高いレベルのソリューションを提案したことに驚いた」と評価した。

表 ハッカソンの課題テーマとソリューション
写真 フォータムによる課題提案(ジェトロ撮影)

フォータムによる課題提案(ジェトロ撮影)

アレクサンドル・ポンキン建設・住宅公共サービス大臣補佐官は「このハッカソンは、優秀な技術開発者と地方行政担当者を直接つなぐ機会で、スマートシティーの実現に非常に効果的だ」と述べた。

(注1)建設・住宅公共サービス省が定めるスマートシティーの要件によると、人口10万以上の都市を中心に、a.行政サービス、b.都市ユーティリティー、c.イノベーション、d.環境保護、e.都市交通、f.公共安全、g.通信ネットワーク、h.観光サービスの分野でデジタル技術を用いた都市開発に取り組む。

(注2)プログラマー、エンジニア、デザイナー、マーケティング担当者などがチームをつくり、短期間に集中してサービスやシステムを開発し、成果を競うイベント。

(注3)各チームは個人の集まりで、法人名義での参加は主催者により禁止されている。

(注4)再生可能エネルギーで生産した電力に付加価値があるとし、それを証券化して売買する制度。企業は証書を購入することで、自社で消費した電力を再生可能エネルギーによるものとみなすことができる仕組み。

(戎佑一郎)

(ロシア、フランス、フィンランド)

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