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MSCステータスの取得条件が変更、特定の事業内容に限定

(マレーシア)

クアラルンプール発

2019年06月03日

マレーシア・デジタルエコノミー公社(MDEC)は、情報通信技術(ICT)企業に対する優遇税制であるマルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)ステータスの取得条件を変更し、これに伴い2018年7月から停止していた審査を4月2日から再開した。背景には、マレーシアがOECDの税源浸食と利益移転(BEPS)の包括的取り組みに参加したことにある。2018年6月にマレーシア財務省が、MSCステータスを含む幾つかの優遇税制について、BEPSの行動計画に示される国際基準を導入することを示し、これを受けてMDECは2018年7月よりMSCステータスの申請・審査を停止していた。

16の特定事業に限定

新しいMSCステータスの取得条件の最大の変更点は、奨励事業(MSC Malaysia Promoted Activities)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)として、ビッグデータ分析、人工知能(AI)、フィンテック、IoT(モノのインターネット)など16の事業が特定されたことだ。奨励事業のうち1つ以上を実施していることが条件となる。同時に、販売業(Trading)、製造業(Manufacturing)、電気通信サービスの提供(Provision of telecommunication services)が対象外であることが明記された。

段階的に諸条件を満たす必要あり

新しいMSCステータスは、ティア1~3の3つに分かれており、ティア1および2は最長10年間法人税が免除、ティア3は5年間法人税が70%減税される。ティア1と2の違いは、事業実施のための所在地がMDECの指定する施設外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますか、その他のMSCステータスなどを取得している商用ビルかの違いのみで、諸条件や恩典の内容は同じだ。

取得条件には2段階あり、1段階目は承認を受けてから24カ月以内、2段階目は承認を受けてから3年目以降、減免期間終了までにそれぞれの諸基準を満たすことが求められる(添付資料参照)。2段階目の条件で一定の金額以上の月額基本給の常勤雇用従業員(知識労働者)数、当該知識労働者数に占めるマレーシア人知識労働者の比率が要求されることとなった。以前のMSCステータス(ティア1または2)の恩典の1つに、外国人知識労働者の雇用が無制限というものがあったが、これにより、実質的に制限されることになった。

審査停止前に申請した企業は、新条件下で再申請

審査停止前の2018年7月1日以前に申請をした企業については、新しい条件の下での再申請が必要となるため留意が必要だ。新しいMSCステータスに関しては、ガイドラインPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)および、よくある質問(FAQ)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)が公開されている。また、MDEC担当者によると、奨励事業において知的財産を所有している企業については別途、条件と恩典が発表される予定だという。

(田中麻理)

(マレーシア)

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