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フィリップ首相、改革路線を継続、環境問題を優先政策課題に

(フランス)

パリ発

2019年06月14日

フランスのエドアール・フィリップ首相は6月12日、国民議会で施政方針演説を行った。首相は2018年11月に始まった反政権運動「黄色いベスト」や、それに続く国民協議における議論を政策策定に反映させ、マクロン政権の新たな推進力として活用することを強調。今後の政策運営では環境対策を重視する方針を示した。

環境に優しい交通手段への移行を推進する「モビリティー法案」と、エネルギー・気候変動関連法案を2019年夏までに成立させ、廃棄物規制法案の審議を9月に開始するとした。5月26日に行われた欧州議会選挙で環境派「欧州エコロジー」が極右「国民連合」、政権与党「共和国前進」に次いで第3勢力に躍進した結果を踏まえた動きとみられる。

具体的には、2020年末までにフッセンハイム原発を閉鎖し、2035年までに電力の原発依存度を50%まで縮小する方針を確認するとともに、再生可能エネルギーへの移行を促進するため、洋上風力発電の入札プロジェクトの規模を年間1ギガワットまで引き上げることを公約した。

廃棄物規制の強化として、行政機関での使い捨てプラスチックの使用禁止、プラスチックの100%リサイクルに向けた地方自治体などとの政策協議、リサイクルされたプラスチックを使い捨てのプラスチック製ボトルの材料に使用することを義務付ける政策などを提案する意向を示した。

首相は第2の政策課題として社会的不平等の是正を挙げ、短期雇用契約を多用する5~10の業界を対象に、失業保険料の企業負担分に割増・割引制度を導入するほか、高額給与所得者の失業手当に逓減制を導入するとした。また、重い税負担に対する国民の不満を聞き入れ、マクロン大統領が4月に発表した50億ユーロ規模の所得税減税を2020年の予算法案に組み込み、大統領就任期間の5年間で総額270億ユーロの家計向け減税を実施する方針を確認した。このほかの優先課題として、首相は年金制度の改正や治安の強化、国政改革にも取り組むとした。

(山崎あき)

(フランス)

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