コメの輸入依存が高まる、中国が輸入相手国1位に

(コートジボワール)

アビジャン発

2019年06月03日

コートジボワールでは、コメの需要が伸びている。従来、同国ではフトゥ(ヤムイモ、食用バナナから作られる餅)やアチャケ(キャッサバイモから作られるクスクス)が主食だったが、食生活の変化と人口増加により、コメの国内消費量が増加している。一方で、国内生産量の伸び悩みに伴い、輸入依存が高まっている状況だ。2018年のコメ輸入量は前年比11.5%増の約150万トン、輸入額は17.1%増の約3,850億CFAフラン(約732億円、1CFAフラン=約0.19円)で過去最高になった(注)。2019年1~4月の輸入量は前年同期比17.6%増の46万トンと、増加傾向にある。

コートジボワールのコメ輸入量は世界4位で、アフリカではナイジェリアに次ぐ規模だ。これまでタイ、インド、ベトナムの3カ国からの輸出が中心だったが、2018年は中国が最大になった。一方で、コートジボワールはコメの輸送拠点になっていることもあり、正確な数値の算出は困難だが、米国農務省(USDA)は、アビジャン港で積み替えられて周辺国に輸出されるコメは数十万トンに達するとしている。

USDAによると、2018年のコメの国内消費量は265万トン、2019/2020年度は270万トンの見込みだ。政府はコメ輸入依存の是正と自給率の改善に向けて、2012年に「稲作開発のための国家戦略(SNDR)」を導入し、2020年までに200万トンの国内生産を目標に掲げている。USDAによると、2018年のコメ国内生産量は約130万トンで、前年より5.3%減少した。2019年には140万トンに回復するとみられるものの、目標達成は厳しい状況だ。また、国立農業研究センター(CNRA)や研究機関のアフリカ稲センターなどで、地域の生育環境に適した種子の開発が進められているが、国内のコメ生産の8割は自然降雨で行われているため、依然として天候に大きく左右されることもあり、期待された効果が出ていない。

国際コメ統計観測所(OSIRIZ)によると、2019年のサブサハラアフリカにおけるコメの輸入は2018年比で6.5%増加するとみられている。特に西アフリカの輸入量見込みは多く、世界2位のコメ輸入国であるナイジェリアは、2019年に220万トンの輸入が見込まれる。また、同地域のセネガルも、2019年は160万トンを超える見通しだ。

(注)ジェトロが5月に税関総局から入手した統計データによる。

(尾山裕緒)

(コートジボワール)

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