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アリババがロシアで合弁ECプラットフォーム設立、規模は欧州最大に

(ロシア、中国)

欧州ロシアCIS課

2019年06月12日

ロシアに中ロ合弁の欧州最大規模の電子商取引(EC)事業者が誕生する。中国のeコマース大手アリババグループ、ロシアの政府系ファンドのロシア直接投資基金(RDIF)、ロシア民間移動通信大手メガフォン、インターネットサービス大手メール・ルー・グループの4社は6月5日、ロシアCIS地域における合弁ECプラットフォーム「JVアリーエクスプレス・ロシア」(以下、JV)の設立に関するロシア連邦反独占局(注)の承認を得て、事業を開始したと発表した。JVはアリババグループの国際ECサイト「アリーエクスプレス」のロシアでのEC事業と、メール・ルー・グループの中国製品に特化したEC事業「パンダオ」を統合するもので、2018年9月の東方経済フォーラムの際に枠組み合意を締結していた。

JVの出資比率と議決権は表のとおり。各社の役割・取引条件は次のとおり。a.アリババグループは1億ドル投資し、JVの枠内で「アリーエクスプレス」のロシア国内向けEC事業・越境EC事業を実施する。b.メガフォンは、アリババグループに自社が保有するメール・ルー・グループの株式9.97%を売却する代わりに、JVの株式24.3%を獲得する。c.メール・ルー・グループは「パンダオ」をJVに提供する見返りとして、1億8,200万ドルを受領する。JVへの出資比率は15.0%。RDIFはJVに1億ドルを投じる。加えて、アリババグループからJVの株式を1億9,400万ドルで購入するオプションが与えられている。オプション行使後は、JVにおける出資比率が5.0%から12.9%に拡大する。JVの取締役会には各社の代表者が参加するが、経営はアリババグループおよびメール・ルー・グループからそれぞれ1人社長を立てる共同社長制で行う。

表 「JVアリーエクスプレス・ロシア」の出資比率と議決権

RDIFのキリル・ドミトリエフ総裁は「JVによる各社の経験・リソースの統合は、ロシアCIS地域の起業家、消費者、インターネットユーザーへの量と質の両面で前例のない恩恵を供与するもの。ロシアのデジタル経済発展に寄与し、新時代を開拓する」と指摘。アリババグループの張勇最高経営責任者(CEO)は「われわれの使命はビジネスを簡素化し、中小企業が扱うローカルブランド製品を国内外市場で販売できるようにすること。JVの目標としては、ロシアにおける数百万社の中小企業の製品を全世界で20億人に上る消費者に提供することだ」と意欲を見せた。

「コメルサント」紙(6月5日)によると、想定されるJVの企業価値は22億ドルに達し、欧州最大規模のEC事業者となるとみられる。アマゾンやイーベイのような巨大EC事業プラットフォームとなる可能性があり、ロシア語検索大手ヤンデックスとロシア最大手行ズベルバンクのEC合弁事業のライバルとなるとも目される。これらの動きにより、ロシアのEC市場の拡大に拍車をかける動きとなるとみる向きもある。

(注)日本の公正取引委員会に相当。製品・サービスおよび広告、公共調達、外国投資などに関わる競争政策の立法・監督を行う機関。

(齋藤寛)

(ロシア、中国)

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