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殺人事件数が4年間で倍増、邦人被害の85%は窃盗と強盗

(メキシコ)

米州課

2019年05月01日

メキシコ内務省の国家公共安全システム総局(SNSP)は4月20日、2019年第1四半期のメキシコにおける犯罪件数とその内訳を発表した。メキシコ32州の検察当局が報告した起訴件数が対象となる。統計では殺人事件を、故意による殺人事件と、交通事故などの過失致死に大別している。第1四半期の殺人と過失致死の発生(起訴)件数は、前年同期比22.5%増の1万2,842件(内訳は8,493件と4,349件)となった。

年計でみると、2014年は過失致死が殺人事件を上回っていたが、2015年に逆転した。その後、前者は横ばいで推移したが、後者が増加したため、合計件数も増加した。2018年の殺人事件発生件数は3万3,334件と、2014年比で約2倍となった(添付資料の図1参照)。

なお、在留邦人の被害も報告されている4輪および2輪車を狙った車上荒らしの発生件数をみると、2015年では毎月の発生件数が1万3,000件程度で推移したが、2016年は右肩上がりに増加した。2017~2019年の第1四半期では、全ての月で2016年の同月実績を上回った(添付資料の図2参照)。

日系企業集積州の多くは殺人発生数が全国平均下回る

外務省が発表する「海外在留邦人数調査統計」によると、2017年時点のメキシコへの進出日系企業数は1,182社。まだ正式な発表はないが、2018年には1,200社を超える日系企業がメキシコに拠点を構えている。特にグアナファト州、ケレタロ州、アグアスカリエンテス州、サンルイスポトシ州、ハリスコ州は、自動車産業の集積地として有名な中央高原(バヒオ地域)にあり、進出日系企業にとって治安確保が重要な課題となっている。

2019年3月のSNSPのデータによると、グアナファト州とハリスコ州を除く残りの州では、10万人当たりの被害者数は全国平均の2.3人を下回っている(表参照)。発生件数で2位のメキシコ州(272件)でも、人口比で考えると21位だ。さらに、アグアスカリエンテス州は全国平均を大きく下回る数値を示した。他方、グアナファト州は殺人事件発生数が314件で全国1位、10万人当たりの被害者数では5.2人と2位で、治安の強化が求められている。

表 殺人事件発生数(2019年3月)

在留邦人の犯罪被害は窃盗と強盗が大半

在メキシコ日本大使館が公表した「2018年邦人被害概況」によると、2018年の在メキシコ日本大使館および在レオン日本総領事館に届けられた邦人の犯罪被害件数は126件で、前年比38件減となった。罪種別をみると、最も多かった被害は窃盗の76件で、次に強盗が31件だった。窃盗と強盗が被害全体の85%を占めた。強盗被害において被害者が負傷したケースは8件のみで、メキシコ全土で傷害や殺人を伴うような事件数が増加しているものの、邦人への傷害・殺人事件がそれに伴って増加しているわけではない。

(志賀大祐)

(メキシコ)

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